防水工事

防水工事の密着工法と絶縁工法の違いとは?

2019年8月18日

防水工事

 

屋上やベランダ、バルコニーに防水工事を施す場合には、いくつかの選択肢の中から選ぶことになります。

「耐久性、工法、素材、価格」などを踏まえたうえで総合的に判断する必要があるだけにできるだけ詳しい知識を知っておくことが大事です。

そんな防水工事の工法の選択肢には「密着工法」「絶縁工法」の2種類があります。

ほとんどの人は防水工事と言われると密着工法をイメージすると思いますが、近年普及している絶縁工法とはどのような違いがあるのでしょうか?

ここでは、それぞれの特徴やメリット、デメリットについて解説していきます。

 

密着工法とは?

 

密着工法とは簡単に言えば「防水層を屋上、ベランダの下地(床)に密着させる工法」です。

その名前の通り、ウレタン、シート防水はその典型的なタイプとして挙げられるます。

「ウレタン防水」は、ウレタン樹脂を直接下地に塗付して行われる工法で、「シート防水」は、シートを接着剤で下地に密着させることで水の浸入を防いでいく工法です。

 

メリット

 

この密着工法のメリットは、コストパフォーマンスという点ではもっとも優れています。

防水層を下地に密着させるだけなので工期も短く、早く仕上げることができます。

シート防水はとくに短期間で安く済ませることができる方法なので広く普及しています。

 

デメリット

 

密着工法のデメリットは、下地に密着させる方法だけに、しっかり密着させることができるかで工事の出来映えに大きな差が生じることです。

 

ウレタン防水

ウレタン防水では「下地の状態」、とくに「水分の影響」を受けやすいのもこの方法の難点です。

下地が経年劣化で水分を吸い込みやすい状態で工事を行うと湿気や雨など気候の影響で膨張するなど変化を起こしやすくなります。

その結果防水層にひび割れや剥離などの問題が起こりやすくなるのです。

 

シート防水

シート防水では、シートを密着させる前に下地の掃除をしっかり行わずに細かい粉塵などが残っている場合、下地とシートの間に隙間が生じるような状況が生じてしまいます。

そうなると密着性も低下し、強風にあおられたときにシートがはがれてあっという間にだめになってしまうことがあるのです。

 

絶縁工法とは?

 

絶縁工法とは「防水層を直接下地に密着させない状態で導入する工法」です。

下地と防水層の間にもうひとつ層を挟み込むことで直接触れない形にするのです。

改質アスファルトシートなどのシートを下地の上に敷いたうえで防水層を作っていく形となります。

このアスファルトシートは湿度や水分の影響を受けにくく、先ほど密着工法のデメリットで指摘した膨張(気泡)やひび割れなどの問題が起こりにくくなるのが大きな特徴です。

 

メリット

 

絶縁工法のメリットは、アスファルトシートの上に防水層を作るため、下地の状態に影響を受けにくく耐久性が高くなるのが大きなメリットです。

もし劣化で下地にひび割れが発生している場合や多少水分を含んでいても工事を行うことができます。

また耐久性に優れている分、密着工法よりも次に防水工事を行うまでの期間が長くなるので長期的なコストの点でもメリットが期待できます。

 

デメリット

 

絶縁工法のデメリットは、工事が複雑になる分、コストがかかってしまう点です。

また工事後には、軽歩行は問題ないですが、重歩行やあまり重い物を持って歩くことができなくなるのも注意が必要でしょう。

そのほか防水層が下地と密着していないため、経年劣化で間に水が入り込んで防水性がダウンしてしまうリスクもあります。

 

最後に

 

このように一般的な密着工法に比べて絶縁工法は建物の環境を問わずに柔軟に導入できるメリットを備えています。

ですが、絶縁工法は費用が割高になってしまうデメリットがあります。

密着工法で十分なのか、絶縁工法を導入してみる価値があるのか、自宅の環境や経年の状態を踏まえたうえで、検討していきましょう。

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