外壁塗装工事では、施工不良や手抜き工事などにより、「2~3年」で塗膜の劣化や剥離が発生してしまうことがあります。
本来「8年~10年」持つと聞いて契約したのに、保証制度が無いと対応してくれないこともあります。
外壁塗装完了した直後では、見た目はとてもキレイになるため、直ぐに「施工不良・手抜き工事」かどうかの判断が出来きないことが難点です。
そのため、工事契約前に「保証年数や保証内容」の確認がとても重要となってきます。
今回では、外壁塗装の一般的な保証年数と内容についてご紹介していきます。
外壁塗装の保証年数は平均してどれくらい?
外壁塗装の保証年数は基本的に使用した「塗料のグレード(ランク)」によって、その年数が変わってきます。
塗料の種類 | 期待耐用年数 | 保証年数 |
ウレタン塗料 | 8年~10年 | 5年以上 |
シリコン塗料 | 10年~12年 | 5年以上 |
ラジカル塗料 | 15年~18年 | 5年~8年 |
フッ素塗料 | 18年~20年 | 8年~10年 |
保証年数に関しては、メーカーが出している期待耐用年数に比例して「保証年数」も延びます。
もちろん期待耐用年数が長い塗料ほど費用単価は高くなります。
そのほか「下地の劣化状況や塩害地域」などによって塗膜の耐久性が異なるため、状況によって「保証年数が前後」する場合もあります。
その際には、お見積もり時にしっかりと確認することが大事です。
保証される内容とは?
外壁塗装工事の保証内容
一般的な保証内容は、保証期間内の「塗膜の劣化」に関してです。
塗膜の劣化とは「チョーキング(色あせ)」、「外壁ひび割れ」、「剥離」などです。
きちんとした施工を行っていれば「5年以内」に塗膜の劣化は基本的に起きません。よほど、塗料を薄めて使用したり、下地調整に手を抜いてしまった場合に発生するため、それらに対して万が一の時は無料で対応を行うという証明となります。
ただ、「ひび割れ」に関しては「地震による影響」もあるため、状況によって別途補修費用が掛かる場合もあります。
雨漏り保証に関して
外壁塗装工事に関しては、基本的に雨漏りに対する保証はありません。
理由として、塗装工事を行ったことが原因で雨漏りすることはないことと、もともと違う原因で雨漏りしていたとしても塗装で解決できるとは限らないためです。
後者の「雨漏り修理」のために外壁塗装を行う場合は、あらかじめ必ず業者側から説明があり、保証対象外になることが多いです。
基本的に雨漏りした場合は内部の「透湿シート(防水シート)」が破けているため、表面だけ補修や塗膜で塞いでも、他の箇所から雨水がまわりこめば雨漏りしますし、塗膜の劣化で再発する可能性もあるためです。
ですが、塗装で一定期間は解決できると業者が判断した場合は、保証をつけることもあります。
保証対象外の場合
そのほか、雨漏り以外で保証期間内であっても、保証ができないケースもあります。
- 天災、火災、地震などの影響で外壁面のひび割れ、雨漏りを起こした場合
- 工事完了後に施工した業者以外の業者が保証箇所に対して手を加えた場合
- 建物の構造上の劣化・欠陥の問題で不具合が生じた場合
最後に
外壁塗装は、どのような施工店が工事を行っても「完了直後」は綺麗にみえます。ですが、重要なのはその後の「保証と内容」です。
施工不良や手抜き工事はもちろん、万が一「2~3年」で不具合が発生した場合に対応してくれるのかどうかが重要です。
そのため工事契約前には必ず「保証年数」や「保証内容」について確認していきましょう。