塗装費用(目安)

サイディング壁の塗り替え費用はどれくらい?

2018年2月12日

 

従来のモルタル壁に代わって、現在では、「サイディングボード」の外壁が主流になっています。耐久性が高く耐震性にも優れ、工賃も安いなどのメリットが多い外壁材です。

ですが、経年劣化によってさまざまな不具合が発生するため、定期的な「塗装によるメンテナンス」が必要となってきます。

そんな、サイディング壁を塗り替えた場合、どれくらいの費用がかかってくるのでしょうか?ここでは、サイディング壁のメンテンナスにかかる費用などについてご紹介していきます。

 

サイディング壁の塗り替え時期は?

コーキング

 

最近の新築住宅の70%が「窒業系サイディングボード」を外壁に利用しています。

設置費用が安いことや「耐久性や耐震性」に優れていて、施工も簡単なので時間が短縮できるなどのメリットが多い外壁材です。

デザインの種類も豊富で人気のある窒業系サイディングボードですが、これも万能ではありません。塗装によるメンテナンスが必要で、「築10年前後」を目安に一度行い、2回目以降は、使用した塗料の種類によって塗り替えサイクルが異なってきます。

 

塗料による耐久年数の違い
塗料の種類 期待耐用年数
アクリル塗料 6年~8年
ウレタン塗料 8年~10年
シリコン塗料 10年~12年
ラジカル塗料 15年
フッ素塗料 18年~20年

 

サイディング壁の主な劣化症状

 

外壁材のひび割れ(クラック)

 

主に、サイディング材の劣化によって、雨水を吸収して「膨張」、晴れの日に乾いて「収縮」を繰り返すと、サイディングに反りや浮きがでて、ひび割れる原因となります。

そのほか、地震で建物が揺れることによって、ひび割れが発生したりします。ひび割れの隙間から、雨水が入り込むと内部が傷み、「表面の剥離」、「下地の劣化」につながります。

サイディングの反りや割れの適切な補修方法は?

 

塗膜の劣化、剥がれ

 

サイディング壁の塗膜は、日々「紫外線や雨風」に晒されて、劣化が進んでいます。サイディング壁を手で触り、白い粉(チョーキング)が付着した場合には、塗り替えのサインとなります。

防水機能が低下しているため、雨水を吸収してひび割れの原因になり、素材や内部を傷めてしまう原因となります。

また、雨水が内部に染み込むと、湿気で表面の塗膜が剥がれたり、剥離してきます。表面の塗膜が剥がれたりすると、より防水機能が低下してしまいます。

 

目地コーキングの劣化

 

サイディング材の継ぎ手部分にある、「目地コーキング」も経年劣化で剥離(剥がれ)してきます。剥離(はくり)すると隙間が生じて、そこから雨水が侵入して内部を傷める原因となります。

また、地震による揺れでコーキングが外壁に引っ張られ、サイディング壁が割れてしまうケースもあります。コーキング材が、変色したり、隙間が生じて内部が見えてきたら、コーキングをメンテナンスが必要となります。

 

サイディング壁の塗り替え費用について

 

サイディング壁の塗り替え費用:「¥60万円~100万円」

 

サイディング壁の塗り替え費用は、「塗り面積」+「仮設足場」+「付帯部塗装」の合計で費用が算出されます。

そのほか、使用する「塗料の種類」によって、費用も異なります。

 

参考価格表:シリコン塗料使用の場合

建坪(塗り面積) 塗り面積価格 仮設足場 付帯部塗装 合計
20坪(86㎡) 34.4万円 12万円 10万円 56.4万円
30坪(128㎡) 51.2万円 14万円 10万円 75.2万円
40坪(156㎡) 62.4万円 16万円 12万円 90.4万円

 

塗装方法によって値段は変わりますが、一般的なローラー仕上げは「約4000円/㎡」の相場価格となっています。

※上記の単価では、「外壁3回塗り、高圧洗浄、下地調整、各種養生、現場管理」の費用が含まれ、「コーキング工事」は別途となります。

 

塗り替えで使用する塗料の種類

ウレタン塗料

 

ウレタン塗料は現在の主流ではありませんが、シリコン塗料などと比較すると費用を安く抑えることができます。また密着力が高い特徴があるため、木部やトタンなどの金属部分の塗り替えで使用されることが多いです。

 

シリコン塗料

 

シリコン塗料は現在主流となっている塗料です。塗料の価格と耐久性の費用対効果が高く、弱溶剤や水性塗料の両方があります。

シンナーなどの有機溶剤を使わずに使用できる水性塗料を塗り替えで選ぶケースも増えてきています。

 

フッ素塗料

 

フッ素塗料は塗り替えで使用する塗料の中では高級塗料に分類されます。ほかの塗料に比べて塗膜が硬くなる特徴があります。硬い塗膜は耐久性や摩耗性にすぐれています。

 

コーキングの打替え費用は?

 

サイディングの塗り替えで必要な工程として、コーキング工事があります。

コーキングでは、既存のコーキングを撤去して新しく打ち直す「打ち替え工法」と既存のコーキングを撤去せずに上から新しくコーキング打つ「増し打ち工法」と2種類あります。

ジョイントと言われる縦の目地に関しては、基本的に「打ち替え工法」で施工を行っていきます。

 

コーキング打ち替え「m単価」

既存コーキング材の撤去処分費:¥200円~400円/m」

養生・プライマー・新規コーキング充填:¥400円~800円/m」

 

外壁材よりもコーキングの劣化速度の方が早く、コーキングのみをリフォームするケースもあります。

工事にかかる費用は仮設足場を入れて25万円から30万円」が相場で、高くても40万円くらいで出来ます。

ただ、コーキング工事のみでも仮設足場が建つため、サイディング材の劣化が少しでも目立つようなら、全体的に塗り替えを行った方がコストパーフォーマスは良いでしょう。

コーキングの打ち替え、増し打ちの費用単価について解説

 

サイディング壁のおすすめ塗料は?

 

サイディング壁のおすすめ塗料は、「素材」や「劣化状況」によって異なります。

 

窯業(タイル調)サイディング

 

サイディング壁の中には、タイル調のデザイン性のある外壁材があります。

タイル調の場合には、既存のデザイン性を生かすために、「クリヤー塗料(透明)」での施工がおすすめです。

ですがクリヤ―塗料は、10年以上経過して劣化したサイディング材に塗装してしまうと、透明なので傷みが目立ってしまいます。あまり年数を置いてしまうと、クリヤ―塗装はおすすめできません

 

日本ペイント UVプロテクトクリヤー
SK化研 クリーンSDトップ

クリヤー塗装とは?塗料の種類について

 

窯業系サイディング

 

通常の窯業系サイディングであれば、専用の下塗り材を使用することで、塗料の種類は選べます。

塗料の種類は「油性」、「水性」どちらでも問題ありませんが、どちらかと言えば「油性塗料」がおすすめです。油性の方が耐久性は良いので、動きの少ないサイディング壁の場合ではその効果を発揮しやすいです。

注意点としては、モルタル壁のひび割れ対策に使用する「弾性塗料」は避けましょう。弾性塗料を使用すると、剥離などの原因となり逆効果となります。

 

金属サイディング

 

耐久性の高い金属サイディングの塗装を行うケースは少ないですが、20年以上経過すると「錆」の影響がでるため塗装は必要となってきます。

金属サイディングの塗装を行う場合には、下塗りに防腐効果のある「錆止め塗料」での施工がおすすめです。

上塗り材は、窯業サイディング同様に、「油性塗料」を使用していくのが無難でしょう。目地コーキングはありませんので、窯業サイディングよりも費用を抑えられます。

 

塗り替え費用が高くなるケース

 

塗り替え費用が高くなるケースは、建物の形状や劣化状態が大きく影響しています。ここでは塗り替え費用が高くなるケースについて紹介します。

 

建物の形状が複雑

 

建物の形状が複雑な塗り替えでは、費用が高くなることがあります。塗り替え面積が多くなることのほかにも、足場の設置費用作業手間が多く発生することが原因です。

また下屋やバルコニーなどが多い建物の場合には、養生を広範囲にする必要があるなど塗り替え費用が高くなります。

 

劣化症状によっては塗装できない

 

外壁材の劣化状況によっては塗装では対応できないことがあります。サイディングの劣化が進行した場合には、塗り替えを行ってもすぐに劣化が進んでしまうことがあります。

このようなサイディング自体の耐久性が著しく損なわれている場合は、塗り替えではなくカバー工法や張替えが必要になることがあります。

 

サイディング壁の塗り替え費用を安くする方法

見積書|リフォーム・塗装業者の見積

 

サイディング壁の塗り替え費用を安くする方法には、無駄な費用を抑える方法助成金などの活用DIYでの塗り替えがあります。ここでは、サイディング壁の塗り替え費用を安くする方法を紹介します。

 

屋根と一緒に塗装する

 

屋根の種類によっては屋根の再塗装が必要なケースがあります。瓦屋根の場合には再塗装の必要はありませんが、スレート屋根などの場合には再塗装などのメンテナンスが欠かせません。

外壁と屋根の塗り替えを別々に行う場合、その都度足場の設置費用が必要ですが、一緒に塗装することで足場費用が1回で済むためコスト削減に繋がります

 

火災保険や助成金の確認

 

飛来物などによってサイディング壁が破損してしまった場合や、台風などで劣化したサイディング壁の補修には火災保険が適用できるケースがあります。加入している火災保険の内容に合致している場合には、塗り替え費用の何割かを火災保険で払える可能性があります。

また自治体の助成金が使えるケースもあります。自治体の助成金制度の有無や使用できる塗り替えなどは限られていますが、一度確認して見ると良いでしょう。

 

DIYで塗装する

 

1階部分など低い部分の塗り替えを行う場合にはDIYで塗装することで費用を抑えることができます。

DIYで塗装する費用は、塗装道具と塗料だけです。塗装に必要な道具には、塗料を入れるバケットやサゲツ、ローラー、刷毛などが必要です。また塗装範囲以外を養生するためのマスカーや布テープ、紙テープなど総額で2万円~5万円程度で準備することができます。

 

注意したい業者の特徴

外壁塗装

 

サイディング壁の塗り替えを依頼する際に注意したい業者の特徴を紹介します。

 

見積もりが一式

 

見積もりが一式だけの場合には、細かな計算を行っていない可能性が高く、工事が始まってからの追加工事利益を残すための手抜き工事につながる危険性があります。

塗装工事は塗り面積から必要な塗料缶数作業日数などが決まるため、平米計算での見積もりが出されるのが通常です。その細かい見積もりを出さない時点で、その業者は疑った方が良いでしょう。

 

オリジナル塗料を勧めてくる

 

塗り替えに使用する塗料にオリジナル塗料を勧めてくる業者には注意が必要です。業者が開発したオリジナル塗料の耐久性や費用相場は、一般的な塗料と比較することが難しいです。

またオリジナル塗料の多くは、塗料メーカーで開発された塗料にオリジナルの名称をつけた商品であることが多いです。耐久性などの性能よりも高い価格設定がされていることがあるので注意しましょう。

 

足場代無料やキャンペーン

 

建物の塗り替えには足場の設置は欠かせません。一般的な塗装業者では足場の設置を外注していることも多く、無料で設置してくれる業者はいません。また自社で足場の設置を行っている場合でも、職人の手間代は必ず発生しています。

足場代無料やキャンペーンと謳っている場合には、ほかの工程での費用単価などが割高に設定されていることもあります。

 

手抜き工事

 

塗り替え費用が相場よりもかけ離れて低い場合には、手抜き工事の可能性があります。

最終的な仕上がりでは判断が難しい工程で手抜きを行われてしまうこともありますので費用相場よりも安い業者には注意しましょう。

 

最後に

 

サイディング壁の塗り替えは、新築後「10年」前後に行うのが目安で、次回以降は塗料の種類によって異なってきます。

塗料の種類は、「ウレタン、シリコン、ラジカル、フッソ」などがあり、塗膜の期待耐用年数がそれぞれ「8年~20年」と耐久性が違うためです。

そのほか、サイディング壁に「ひび割れ、塗膜の劣化、目地コーキングの劣化」が発生したら、検討時期となるでしょう。

サイディング壁の塗り替え費用は、主に「施工面積」、「塗料の種類」、「施工方法」によって異なりますが、おおよそ「65万円から110万円」+コーキング工事「7~10万円」くらいが一般的です。

正確には現地調査と打ち合わせを行うしかありませんので、気になる方はお見積りをご依頼ください。

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