外壁のタイル張りは、その耐久性から「マンションやビル」で使用されることが多く、高価な外壁仕上げ材です。
戸建てでも「玄関廻り」や「外壁の一部」に張ることで高級感ある外観となり、デザイン性の向上から使用されることが多くなっています。
そんなタイル張りの外壁ですが、どのようにメンテナンスしていけば良いのか気になっている方も多いと思います。
そもそもメンテナンスが必要なのか疑問でしょう。
ここでは、外壁タイルのメンテナンスの「必要性や方法」、そして「その費用」についてご紹介していきます。
外壁タイルもメンテナンスが必要?
タイルとは?
タイルは、「石や粘土」などを高温で焼き上げ固めたものです。
元々の素材は石や土なので劣化しにくく、強い日差しや雨、風にも強く、耐久性に優れています。
また、素材自体が水を吸い込みにくいため、雨が降っても染み込む事がありません。
また、タイルを重ねて壁などを作ると重厚感が出て、高級なイメージを表現する事ができます。
タイルはメンテナンスが必要?
耐久性に優れた外壁タイルですが、決してメンテナンスフリーの建材ではありません。
タイルそのものは耐久性が高く劣化しにくいのですが、タイルとタイルの継ぎ手の「目地部分」や、「下地との接着面」が劣化してしまうため、ある程度の補修やメンテナンスが必要です。
また、年数経過につれて、表面は「汚れ」て美観が低下しますし、地震の揺れで、タイルが「ひび割れ」することもあります。
外壁タイルのメンテナンス方法
外壁タイルもさまざまな不具合が発生します。
劣化状況別に、メンテナンス方法をご紹介します。
コケやカビなどの汚れ
外壁タイルの簡易的な汚れは、外壁に「水と専用の洗剤」をかけ、柔らかいブラシなどで汚れを落とせます。
ですが、日が当たらない北側の壁面は、コケやカビなどが発生することがあるので、車などに使う「高圧洗浄機(家庭用)」を用いて洗い流す必要があります。
高圧洗浄機が無い場合には、業者に「高圧洗浄やバイオ洗浄」を依頼することもできます。
ただ、2Fの洗浄を行う場合には、仮設足場が必要なため割高となります。
タイル表面の白い汚れ
タイル表面が白く汚れることがあります。
これは「白華現象」と呼ばれ、雨水がタイルの裏側に浸入することで、タイル裏面の水酸化カルシウムが溶け出し、流れ出てきたものです。
この場合は、稀塩酸で洗うと簡単に除去はできますが、一時的に消えただけでまた現れます。
そのため、接着面の隙間を「セメント」などでしっかり補修して雨水の侵入を防ぐ必要があります。
セメントの充填作業は難しいので、専門業者に依頼した方が良いでしょう。
目地部分の剥離やひび割れ
タイルとタイルのつなぎ目の「目地部分」は、コーキングやシーリング材と言われ、年月とともに年々、劣化していきます。
この劣化症状である「剥離やひび割れ」をそのままにしていると、目地部分から内部に雨水が入り、タイルが剥がれてしまうことがあります。
目地部分の「コーキング材」を打ち替える作業は定期的に行う必要があります。
タイルのひび割れ、浮き
タイルのひび割れ・破損
主に地震などの影響で、タイルを張り付けている下地部分がひび割れを起こすと、タイルもひび割れしてしまうことがあります。
ひび割れをそのままにしておくと、そこから雨水が侵入し、下地を傷めてしまいます。
水が入り込んでいても外観上はなかなか気づきにくいのですが、定期点検などを通して、被害が拡大する前に補修をする必要があります。
タイルが割れたり、破損した場合、ひび割れ箇所の穴埋めや、タイルの張替えを行って補修していきます。
タイルの浮き
下地とタイルをつなげている接着剤、さらには下地部分も年々劣化していきます。
接着力が低下に伴って、タイル部分の浮きが生じます。
また、工事費を削減するために工程を減らした手抜き工事をしたり、経験が足りない職人が施工することによる施工ミスなど人的な原因によっても発生することがあります。
タイルはしっかりと上から押さえて、下地部分に押し付けて、接着することが重要です。
このタイル押さえが不十分だと施工期間が浅くてもタイルが浮いたり、剥がれたりすることがあります。
浮いてしまった場合には、下地の補修とタイルの張替えを行って補修していきます。
タイルのメンテナンスにかかる費用は?
外壁タイルのメンテナンス費用
高圧洗浄:「2万円~」
コーキング打ち替え:「600~1200円/m」
タイルの張替え:「8000~20000円/㎡」
タイル部分補修:「15000円~」
外壁タイルのメンテナンス費用は、「内容」と「施工面積」で変わってきます。
コケやカビなどの汚れを洗い流す作業は、戸建てであれば「2万円」くらいから対応してくれる業者もいます。
アパートやマンションなど建物が大きい場合は、基本的に「㎡単価」で計算されます。
コーキングの打替えとタイルの張替え、補修は、「施工面積」もそうですが、使用する「材料や商品」によって変わってきます。
耐久性の良いコーキング材や、高級なタイルですと単価も割高となります。
また、総じて2F以上の作業を行う場合には、仮設足場が必要となります。
足場代だけでも、「10万円以上」はかかりますので、費用の計算には注意しなければなりません。
外壁タイルに塗装は必要?
タイルの耐用年数は「30~40年」とも言われていて、汚れにも強く、紫外線、雨風にも強いのが特徴です。
なので、基本的には外壁タイルに塗装は必要ではないでしょう。
ですが、どうしても取れない汚れを塗装で隠す「ペイントリフォーム」や、撥水やツヤ出しの目的で「保護塗装」を検討する人もいます。
「ペイントリフォーム」と「保護塗装」について説明します。
ペイントリフォームについて
本来は塗装の必要のない外壁タイルですが、排気ガス、工場からの煙や酸性雨の影響でタイルの汚れがどうしても落ちない場合に、タイルの上に塗装する方法です。
保護塗装について
保護塗装とは、タイルの表面に雨水を吸い込みにくくする「薬液(吸水防止剤)」やタイル表面に光沢を出し、透明感のある仕上がりをするための「クリア塗装」などを貼付して、保護する方法です。
タイルの塗装は、もともとタイルと塗料の相性が良くないため綺麗に塗装するためには、腕の良い職人さんに頼む必要があります。
ちょっとだから自分でやろうなどとは思わず、専門の業者、職人さんに頼むようにしましょう。
保護塗装にかかる費用相場は「3,000円~5000円/㎡」程度です。
その他に、「足場費用・洗浄費用」、さらに補修が必要な場合は、そのための補修費用が別途かかります。
保護塗装の耐用年数は「12-15年」のため、定期的に保護塗装のメンテナンス費用がかかることを忘れてはいけません。
まとめ
外壁タイルは、メンテナンスフリーの建材ではありません。
基本的には、耐久性が高く良い建材ですが、年数の経過で「汚れの目立ち」、「目地の劣化」、「ひび割れ、浮き」などが発生するので定期的に点検して補修する必要があります。
劣化を放置すると雨漏りするケースもありますので、注意が必要です。
タイルが古くなり不具合がでたら、「高圧洗浄」、「コーキング打替え」、「タイル張替え」などを行いメンテンナンスしていきます。
費用は、「施工面積」や「材料や商品」によって違いますし、仮設足場も必要となるケースもあるので、しっかりと確認していきましょう。
また「費用面」に関しては、「施工する業者」によって大きく差がでます。
そのため工事を依頼する際は、「一社」で決めづに、必ず「複数社」に見積もり依頼していくことが重要です。
相見積もりすることで、「ぼったくり工事」や「手抜き工事」を防ぐことができます。
外壁タイルのメンテナンスを行う際は、劣化状況をしっかりと把握して、適切な業者に依頼していきましょう。
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