一般的に塗料の種類では、「アクリル、ウレタン、シリコン、フッ素」が使用されていますが、それ以上の耐久性を誇る塗料として「無機塗料」があります。
無機塗料は高耐久のため、おススメしてくる業者さんも多いと思います。
ですが、しっかりとそのメリット・デメリットを理解したうえでの選定がとても大切となってきます。
今回は、無機塗料について簡単にご紹介していきます。
無機塗料とは?
簡単に言うと、無機物(石やレンガなど)をメインに使用しており、そのため自然災害などの影響を受けにくく、対候性が優れている塗料となります。
ですが、完全に無機物で作られてはなく、有機物(石油、炭素を含むもの)も混ぜ合わせてあり、タイルのように完全にメンテナンスフリーというわけにはいきません。
無機物だけの塗料では、外壁に塗装ができなく、一般的塗料に使用されている有機物をどうしても混ぜ合わせなければいけないからです。
無機塗料のメリット
高耐久性能
最大のメリットは耐久性です。
一度、塗装を行えば、フッ素以上の耐久が期待でき、期待耐用年数は「20年~23年」くらいと言われています。
また、チョーキングの原因である有機物の顔料があまり含まれていないので、白い粉などの防水機能の低下した症状が出にくくなっています。
カビや藻が発生しずらい
カビや藻は、有機物の影響で発生しやすくなっています。
そのため、有機物の少ない無機塗料ではカビや藻の影響を少なくできるのです。
無機塗料のデメリット
ひび割れしやすい
無機物であるため塗膜が固く、地震などの影響でひび割れが発生しやすいです。
下地材に、弾性系塗料や有機物での弾性力が高い塗料を使用していくことで減らすことは可能です。
施工する業者の腕によってもひび割れ発生の減少や仕上がりにも影響が出ます。
そのため無機塗料を使用する場合には、無機塗料の施工に慣れた経験豊富な職人の選定が必要となってきます。
費用が高い
フッ素以上の高耐久であるので、費用は高いです。
しっかりと、将来的なプランを考えた上での選定が必要です。
艶なしができない
塗装した後のピカピカして光るのが嫌だという方もいらっしゃいますが、完全に艶なしの仕上げができません。
3分、5分艶までならあるので、気になる方は3分艶にして数年我慢すれば艶は消えてくるので待つしかないです。
塗装できない箇所がある
付帯部分や外壁材によっては、無機塗料が使用できない箇所もでてきます。
付帯部分の場合には、「フッ素塗料」を使用して、耐久性を近づけることも可能ですが、数年の差は出てしまうでしょう。
大手メーカーの塗料の種類
【日本ペイント】:アプラウドシェラスターNEO
【関西ペイント】:ムキフッソ
【SK化研】:スーパーセラタイトF
最後に
無機塗料は、高耐久性をフルに生かせる塗料で、長期にわたって美観を保てます。
その反面、予算が割高であることや、施工が難しいなどデメリットもあります。
その他のグレート塗料とよく比較して最適な塗料を選んでいきましょう。