外壁リフォーム

海沿いの外壁は塩害対策が必要?

2019年8月26日

海沿いの地域

 

塩害という言葉を聞いたことはあるでしょうか?

海から飛んでくる塩によって家の外壁が傷んでしまうことで、海沿いの地方では特に顕著な問題になります。

塩害の影響を知らずに放置してしまうと数年でボロボロになってしまう可能性があります。

今回はそんな塩害が外壁に与える影響と、対策方法についてご紹介します。

 

塩害による外壁への被害とは?

塩害の被害状況

 

塩害は、蒸発した海水が風によって運ばれ、建物の外壁等に付着することで引き起こされます。

塩害による被害は、海沿いにある建物は基本的にすべて対象となります。

 

鉄部や金属への被害は大きい?

 

塩害の影響によって、鉄部や金属の寿命を大きく縮めてしまいます。

建物の鉄部と言われる、「雨戸、戸袋、シャッター、笠木、玄関扉、鉄骨階段、鉄骨フェンス、雨樋の金具、ビスや釘、水切り」などは、とくに影響を受けます。

錆による進行が他の地域よりも「2~3年程」早く、放置してしまうと腐食により穴などが空いてしまい雨漏りの原因となります。

金属系の「外壁、屋根、板金材」もその影響を受けやすく、ガルバリウム鋼板材でも早い段階でメンテナンスが必要になってしまうケースもあります。

 

鉄筋コンクリートへの影響も?

 

内部に鉄が使用されている建物にも被害をもたらします。

鉄筋コンクリートや擁壁などの外壁内部に塩が入り、内部の鉄部が膨張することによって、ひび割れが発生します。

またそのひびに塩が入って、という連鎖により加速度的に建物が傷んでいってしまうものです。

このような塩害による被害の修理は、それなりの手間がかかってしまいます。

 

塩害の被害はどれくらいの範囲?

被害の範囲

 

塩害は海沿いで起こる、というのが基本ですが、では海からどの程度離れた場所まで被害が及ぶのでしょうか?

 

塩害の範囲

 

もちろん海に近ければ近いほど塩害の起こる可能性は上がりますが、基本的には海から「5㎞以内」という距離が塩害被害の対象地域とされています。

この範囲内に建物がある場合には、塩害が起きることを想定している必要があります。

 

海沿いでも塩害の起こりにくい地域がある?

 

しかし、実際には海岸から「5㎞圏内」でも、塩害の起こりやすい地域、起こりにくい地域があります。

これは地形や風向き、周りの建物の状況などによるところが多く、塩害の被害も地域や場所によって差がでています。

風向きによっては同じ海沿い地域でも、塩害とは無縁の立地も存在するのです。

 

塩害地域の確認方法

 

実際にその地域で塩害が起こりやすいかどうかを知る方法としては、「潮の匂いがするかどうか」という事が挙げられます。

潮のにおいがするという事は、即ち、蒸発した海水が漂っているという事で、そこに建物があれば、その海水が外壁に付着する可能性は極めて高いことになります。

また、周囲の建物を見て、実際に塩害が起こっているかどうかを確認するのも有効です。

とくに、古い建物の外壁や鉄部を確認し、塩害による被害と思われる痕跡があるかどうかをしっかりとチェックしてみましょう。

塩害対象地域の確認は、塩害対策を行う場合に必要となってきます。

 

塩害による対策方法は?

外壁のリフォーム

 

定期的に真水をかける

 

一番簡単に出来る方法としては、定期的に真水をかけることです。

塩がついて傷むのであれば、その塩を洗い流せばいい、という分かりやすい発想です。

実際、水で洗い流すことで塩害を軽くすることは可能ですので、敷地に余裕のあるお宅ではおすすめできる方法です。

 

塗装を行う

 

上記の真水をかけるにしても場所が限られます。

そのため、塩害対策で一番の方法は、定期的(8~10年スパン)、そして早め(築8年~)に外壁や鉄部の塗装を行っていくことです。

塗装を行う場合には「耐塩性、耐久性」優れた塗料を使うとより効果的です。

 

耐塩性、耐久性に優れた塗料

 

おすすめ塗料としては、「フッ素系塗料」「アクリルシリコン樹脂系塗料」が有名です。

やや費用がかかりますが、将来的なメンテナンスコストを考えるとお得になってくるでしょう。

 

フッ素塗料を使用した場合のメリット・デメリット

 

塩や汚れを雨で洗い流してくれる塗料

 

また、さらに高価ですが、光触媒という塗料を使う方法もあります。

光触媒は最新塗料と言われており、雨と反応することで外壁の汚れを自力で落としてくれる塗料になります。

こういった塗料を使用することも、塩害から自宅を守るためにはとても有効になります。

 

光触媒とはどんな塗料?デメリットについても解説

 

外壁材を張替え、カバーする

 

また、予算はかかりますが外壁自体を耐塩性にする方法もあります。

塩化ビニル樹脂製の「樹脂系サイディング」塩害対策としてはおすすめです。

樹脂サイディングは、塩害に強く、耐久性がとても高い素材です。

また色落ちもしにくいので、非常に扱いやすい素材であるということがいえます。

 

まとめ

 

塩害は放置しておくと驚くべきスピードで家が傷んでいきます

被害が起きても塩害は外壁塗装についての保険がきかないケースも多いようです。

そんな状況を防ぐためにも、海沿いにお住まいの方は、常に塩害の対策(メンテナンス)をするようにしましょう。

適切なメンテナンスを行う事によって、大切なご自宅でより長く綺麗に、そして快適に生活することが出来るでしょう。

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