よくある質問

バイオ洗浄とは?高圧洗浄との違いやその必要性について

2021年1月27日

外壁の水洗い

 

一般的に外壁や屋根の塗装を行う前には高圧洗浄による下処理を行います。

しかし場合によっては高圧洗浄では対応できず、バイオ洗浄を行うといったケースがあります。

ここでは、昨今主流になりつつあるバイオ洗浄について詳しく解説していきます。

 

塗装前には洗浄による下処理が欠かせない

外壁の汚れ除去

 

外壁、屋根は定期的に再塗装を行うことで美観性や機能を保ち続けます。

その再塗装を行うのに欠かせないのが洗浄による「下処理」です。

 

【外壁や屋根の塗装工程】

  1. 洗浄による下地処理、養生
  2. プライマーによる下塗り
  3. 主剤による中塗り
  4. 主剤による上塗り

 

と4つの工程に分けるのが一般的です。

ではなぜ下処理が必要なのでしょうか。

理由は大きく分けて2つです。

 

汚れを落とす

 

屋根、外壁は雨や排気ガスなどにより汚れが付着してしまいます。

その為、汚れを落とさないまま塗装をしてしまうと、塗膜の下に汚れが入り込んでしまい、美観性を損なってしまいます。

塗装前に洗浄を行うことで、屋根、外壁を綺麗な状態にしてから塗装を行う必要があります。

 

古い塗膜を落とす

 

塗装を行う前に欠かせないのが、古い塗膜をしっかりと落とすということです。

屋根、外壁は塗装によるメンテナンスを行う際、適切な状態で行わないと逆効果になってしまうことがあります。

前述した通り、塗膜は3層になって塗り重ねられます。

その為、古い塗膜を落としきれないまま新たな塗装をした場合、塗装が乗るのは屋根、外壁といった建材ではなく、古い塗膜の上といった状態になります。

古い塗膜の上に塗装をした場合、剥がれ易く、本来の効果が発揮できなくなってしまいます。

 

バイオ洗浄と高圧洗浄の違い

高圧洗浄用の機械

 

屋根、外壁のメンテナンス見積りを取った際、「高圧洗浄」や「バイオ洗浄」といった項目を目にすることがあります。

高圧洗浄とバイオ洗浄は同じ工程を指しますが、少し内容が違います。

この2つは同じ洗浄でもどのような違いがあるのでしょうか?

 

高圧洗浄

 

高圧洗浄は水を使って洗浄する工程です。

専用の機械を使用し、15Mpa以上の圧力で屋根や外壁を洗浄します。

 

バイオ洗浄

 

バイオ洗浄はバイオ洗浄剤」を使用し、洗浄をする工程です。

また高圧洗浄と違い3つの工程に分かれます。

 

  1. 水による高圧洗浄(1回目)
  2. バイオ洗浄剤の塗布
  3. 水による高圧洗浄(2回目)

 

バイオ洗浄剤を使用することで、水だけでは落としきれない汚れ、コケ、カビなどを落とすという効果があります。

バイオ洗浄剤は主に植物成分や柑橘類から摘出した成分を主原材にしている為、建物だけでなく人体や環境にも優しい洗剤です。

製造メーカーにより主原料は異なる為、使用前に確認しておくのもポイントとなります。

 

バイオ洗浄の必要性は?

タイルの水洗い

 

昨今、主流になりつつあるバイオ洗浄(高圧洗浄よりも効果の高い洗浄方法)ですが、しっかりと必要性の有無を判断して行う必要があります。

ここからはバイオ洗浄のメリットやデメリットを説明します。

 

バイオ洗浄のメリット

洗浄力の高さ

 

バイオ洗浄では水のみでは落とせない汚れを落とすことが出来るという洗浄力の高さです。

屋根、外壁は経年により汚れが付着します。

住宅が交通量の多い道路面に接していたり、長年メンテナンスを行っていないといったように、頑固な汚れが付着している場合でも、綺麗に汚れを落とすことが出来ます。

 

塗膜の密着力を高める

 

前述した通り、塗装を行う前には古い塗膜を落としきる必要があります。

屋根、外壁は凹凸のあるデザインが多くある為、適切なタイミングで高圧洗浄を行っても、なかなか古い塗膜を落としきることが出来ません。

しかしバイオ洗浄の場合は、洗浄力の高さ、2度の高圧洗浄でしっかりと古い塗膜を落としきることができ、新しい塗膜の密着力を高めることが出来ます。

 

カビやコケの再発防止

 

バイオ洗浄剤にはカビやコケの再発を抑える効果が含まれております。

その為、塗膜の密着度を高めるだけでなく、美観性を長く保つことも出来ます。

 

バイオ洗浄のデメリット

価格が高い

 

バイオ洗浄は高圧洗浄に比べて価格が高くなります。

それはバイオ洗浄剤の使用だけでなく、2度の高圧洗浄を行うといった工程が増えるためです。

高圧洗浄は「約200円/㎡」なのに対し、バイオ洗浄は「約500円/㎡」です。

一般的な大きさの2階建て住宅で、屋根、外壁にバイオ洗浄を行った場合、数万円の差額が発生します。

また高圧洗浄により発生する水道代は施主負担になることが多く、高圧洗浄1回分の水道代も追加負担する必要があります。

 

バイオ洗浄の必要性を確認する方法

外壁の劣化症状

 

バイオ洗浄は強力な効果を発揮しますが、コストが高いという特徴があります。

その為、自宅の洗浄にバイオ洗浄が必要なのかしっかりと判断する必要があります。

必要性の有無を判断する材料はいくつかあります。

 

立地条件

 

自宅の立地条件によっては汚れが付着し易い場合が有ります。

例えば高速道路や大通り沿いに面している場合です。

自動車の排気ガスは空気中に含まれ、屋根や外壁に付着していきます。

排気ガスは汚れの密着度が高く、長年により蓄積された汚れはなかなか落とすことが出来ません。

他にも自宅近辺の通気環境です。

建物が密着している住宅街や、山奥の住宅などでは日陰になることが多く、カビやコケが生え易い環境となります。

カビやコケが酷い場合はバイオ洗浄を選択しても良いかもしれません。

 

長年メンテナンスをしていない

 

塗装は約10年に1度のメンテナンスが必要です。

その為、20年以上メンテナンスをしていないなど、長期的な汚れの付着は、通常の高圧洗浄では汚れを落としきることが出来ません。

 

外壁の仕上げ材

 

外壁の仕上げ材には様々な種類があります。

金属サイディングやモルタルの場合、比較的凹凸が少ないですが、スタッコ塗装など凹凸が多い仕上げの場合は、汚れが蓄積しやすく、通常の高圧洗浄では汚れが落としきることが難しい場合があります。

 

最後に

 

バイオ洗浄は効果の高い洗浄方法ですが、コストも高くなってしまいます。

しかし通常の高圧洗浄で適切な下処理を行えず塗装をした場合、十分な効果が発揮出来ず、かえってコストが掛かってしまうというケースがあります。

自宅の劣化具合、立地条件などを踏まえつつ、バイオ洗浄の必要性の有無をしっかりと判断する必要があります。

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