外壁塗装は、相場価格80万~100万円規模の高額な工事のため、ついつい先延ばしにしてしまう方が多いと思います。
新築時にローンを組んで購入された方にとっては、築10年目で外壁塗装に回す予算はなかなか難しい選択肢です。
先延ばしが続いて、「そのまま外壁塗装をしない選択肢もあり?」と考える方もいると思いますが実際どうなのでしょうか。
ここでは、外壁塗装をしない選択肢もありなのか解説してきます。
基本的には外壁塗装が必要
まず初めに結論から言いますと、家を長持ちさせるためには「外壁塗装」は必須の工事となります。
雨漏りなどの被害なく「築30年~40年以上」持たせたいのであれば、定期的な外壁塗装はしなければなりません。
外壁材は、劣化するとひび割れを起こし、そこから雨水が入り込むと木下地の腐食、そして雨漏りに繋がります。
下地が腐食すると「シロアリ」などの2次被害も発生する可能性も高まります。
そのような被害が起きた場合、「塗装」だけのメンテナンスでは解決できないので、「外壁の張替え」などの大幅な修繕工事が必要となり、予算も膨れ上がってしまいます。
このような理由から「長期的に家を低コストで長持ちさせたい」という場合は「外壁塗装」は必要な工事となります。
外壁塗装しなくても良い場合もある?
極端なお話ですが、外壁塗装をしなくても良い場合はあります。
もちろん、外壁塗装をしていく場合と比べて予算はかかりますが、築20年目位までは、補修程度の手入れで大きな工事はしなくても大丈夫です。
築25~30年で、建て直す予定の場合
築25年~30年を目安に、建替えを行う場合には外壁塗装をしなくても大丈夫です。
簡易的な補修程度で、あとは限界までノーメンテナンスで持つと思います。
逆に20年前後で建替える場合には、外壁塗装を行うのは勿体ないでしょう。
築20~25年で、サイディング工事を行う場合
築20年前後で、サイディング工事を行うのであれば外壁塗装をしなくても大丈夫です。
極度の雨漏りをしていたら難しいですが、外壁材の上から新規で「サイディングカバー(増張り)」もしくは、「張替え工事」を行っていくことで、お家の防水機能を保てます。
雨漏りして、下地が腐食していた場合には、ある程度大工工事が必要となります。
外壁塗装しないで30年もった家の話
稀に、外壁塗装しないで「築20年~30年以上」、雨漏りせずにもったお宅もあります。
外壁材はモルタル(リシン壁)で、築30年目で外壁塗装を行って問題がありませんでした。
ですが、ひび割れは多数に発生しており、カビや汚れは付着してきます。
基本的に、現在の構造で30年ノーメンテナンスで持つ可能性は低いのため、あまりおススメできません。
外壁塗装しなくても良い外壁材
金属サイディングの場合
外壁材にガルバリウム鋼板を使用していた場合には、外壁塗装をしなくても大丈夫です。
金属サイディングの場合では、コーキングも打ち替える必要はありません。
ですが、20年前後で表面の塗膜が劣化して「色あせ」、「汚れやカビ」が発生しますので、美観を気にする場合には、塗装や高圧洗浄は必要となります。
また、錆の発生もあるため、30年以上は状況に応じて塗装が必要となります。
(外壁以外の付帯部分、コーキング(目地以外)のメンテナンスは必要です)
タイル壁の場合
外壁材にタイル壁を使用していた場合には、外壁塗装をしなくても大丈夫です。
タイル壁は耐久性に優れており塗装は基本的に不要です。
ですが地震によって、タイルにひび割れが発生しやすく、部分的な「タイル補修、または交換」が必要です。
そのほか、タイルに汚れやカビ、藻が発生するため、美観が気になる方は「高圧洗浄」だけ行うと良いでしょう。
最後に
「建替え」、「サイディング工事」を検討している、または「耐久性の高い外壁材を使用」しているのであれば、外壁塗装をしない選択肢もありでしょう。
ですが、基本的に「30年以上低予算」、「雨漏り被害なし」で建物を維持していきたいのであれば、定期的な外壁塗装は必須となります。
また、工事費用を気にするのであれば、定期的に外壁塗装を行う事の方が結果的に費用の軽減となるためおすすめです。
外壁塗装を行った場合「15年サイクル」で、計2回行っても、サイディング工事よりは安く上がります。
将来的にどのようにするかで、選択肢は変わってきますので、よくご検討して計画してみてください。