外壁リフォーム

外壁タイルのメンテナス方法とその費用はどれくらい?

2020年2月8日

タイル張りの玄関

 

外壁のタイル張りは、その耐久性から「マンションやビル」で使用されることが多く、高価な外壁仕上げ材です。

戸建てでも「玄関廻り」「外壁の一部」に張ることで高級感ある外観となり、デザイン性の向上から使用されることが多くなっています。

そんなタイル張りの外壁ですが、メンテナンス方法やそもそもメンテナンスが必要なのか疑問な方も多いともいます。

ここでは、外壁タイルのメンテナンスの「必要性や方法」、そして「その費用」についてご紹介していきます

 

外壁タイルもメンテナンスが必要?

汚れたタイル壁

 

タイルとはどんな素材?

 

タイルは、「石や粘土」などを高温で焼き上げ固めたものです。元々の素材は石や土なので劣化しにくく、強い日差しや雨、風にも強く、耐久性に優れています。

また、素材自体が水を吸い込みにくいため、雨が降っても染み込む事がありません。タイルを重ねて壁などを作ると重厚感が出て、高級なイメージを表現する事ができます。

 

外壁タイルの施工方法は2種類ある

 

外壁タイルの施工方法には「湿式工法」「乾式工法」と2種類の工法があります。ここではその施工方法についてご紹介してきます。

 

湿式工法

 

湿式工法はタイルの接着にモルタルを使用した昔ながらの工法です。

接着剤として使用するモルタルの乾燥や硬化する際の変形が起こりやすく、施工する職人さの経験や技術がとても重要となります。

デメリットとして、経年劣化や施工不良によってタイルの落下などが起こる可能性があります。

 

乾式工法

 

乾式工法はタイルの接着に弾性接着剤を使用した現在主流の工法です。また接着材の代わりに金物を使った引っ掛け式施工方法もあります。湿式工法に比べて施工精度が高く、経年劣化による落下などのリスクを避けることもできます。

デメリットとしては、湿式工法による左官で仕上げた独特なデザイン(仕上がり)が好きな方には、不向きでしょう。

 

外壁タイルもメンテナンスが必要?

タイルもメンテナンスが必要になる

 

耐久性に優れた外壁タイルですが、決してメンテナンスフリーの建材ではありません。

タイルそのものは耐久性が高く劣化しにくいのですが、タイルとタイルの継ぎ手の「目地部分」や、「下地との接着面」が劣化してしまうため、ある程度の補修やメンテナンスが必要です

また、年数経過につれて、表面は「汚れ」て美観が低下しますし、地震の揺れで、タイルが「ひび割れ」することもあります。

 

外壁タイルのメンテナンス時期は?

 

外壁タイル自体のメンテナンスは基本的には不要となります。地震などによる影響を受けた場合にひび割れが発生しますが、その際に部分的な交換を行えば問題ありません。

ですが、一般的なタイルに使用される目地やコーキングの耐用年数は約10年前後となります。そのため、このコーキングや目地などの修理は10年前後で行う必要がります。

 

外壁タイルのメンテナンス方法

 

外壁タイルの劣化状況別に、メンテナンス方法をご紹介します

 

 コケやカビなどの汚れ

タイルの水洗い

 

外壁タイルの簡易的な汚れは、外壁に「水と専用の洗剤」をかけ、柔らかいブラシなどで汚れを落とせます。

ですが、日が当たらない北側の壁面は、コケやカビなどが発生することがあるので、車などに使う「高圧洗浄機(家庭用)」を用いて洗い流す必要があります。

ただ、2Fの洗浄を行う場合には、仮設足場が必要なため割高となります。

 

タイル表面の白い汚れ

タイルの劣化

 

タイル表面が白く汚れることがあります。

これは「白華現象」と呼ばれ、雨水がタイルの裏側に浸入することで、タイル裏面の水酸化カルシウムが溶け出し、流れ出てきたものです。

この場合は、稀塩酸で洗うと簡単に除去はできますが、一時的に消えただけでまた現れます。

そのため、接着面の隙間を「セメント」などでしっかり補修して雨水の侵入を防ぐ必要があります。

 

目地部分の剥離やひび割れ

タイルの補修

 

タイルとタイルのつなぎ目の「目地部分」は、コーキングやシーリング材と言われ、年月とともに年々、劣化していきます。

この劣化症状である「剥離やひび割れ」をそのままにしていると、目地部分から内部に雨水が入り、タイルが剥がれてしまうことがあります。

この目地部分の「コーキング」を打ち替える作業は、定期的に行う必要があります。

 

タイルのひび割れ、浮き

タイルのひび割れ

 

タイルのひび割れ・破損

 

主に地震などの影響で、タイルを張り付けている下地部分がひび割れを起こすと、タイルもひび割れしてしまうことがあります。

ひび割れをそのままにしておくと、そこから雨水が侵入し、下地を傷めてしまいます。

水が入り込んでいても外観上はなかなか気づきにくいのですが、定期点検などを通して、被害が拡大する前に補修をする必要があります。

タイルが割れたり、破損した場合、ひび割れ箇所の穴埋めや、タイルの張替えを行って補修していきます。

 

タイルの浮き

 

下地とタイルをつなげている接着剤、さらには下地部分も年々劣化していきます。

接着力が低下に伴って、タイル部分の浮きが生じます。

また、工事費を削減するために工程を減らした手抜き工事をしたり、経験が足りない職人が施工することによる施工ミスなど人的な原因によっても発生することがあります。

タイルはしっかりと上から押さえて、下地部分に押し付けて、接着することが重要です。このタイル押さえが不十分だと施工期間が浅くてもタイルが浮いたり、剥がれたりすることがあります。

浮いてしまった場合には、下地の補修とタイルの張替えを行って補修していきます。

 

タイルのメンテナンスにかかる費用は?

御見積もり書と電卓

 

外壁タイルのメンテナンス費用

高圧洗浄:「2万円~」

コーキング打ち替え:「600~1200円/m」

タイルの張替え:「8000~20000円/㎡」

タイル部分補修:「15000円~」

 

高圧洗浄

 

外壁タイルのメンテナンス費用は、「内容」と「施工面積」で変わってきます。

コケやカビなどの汚れを洗い流す作業は、戸建てであれば「2万円」くらいから対応してくれる業者もいます。アパートやマンションなど建物が大きい場合は、基本的に「㎡単価」で計算されます。

そのほか、コケやカビの状態が酷い場合には、通常の高圧洗浄に変わってバイオ洗浄を行うケースもあります。薬品を使って洗浄するためコケやカビに対して効果的に作用します。

ただし一般的な高圧洗浄に比べて単価は上がります。

 

コーキング打替え

 

外壁タイル目地のコーキングは、基本的に打替えが必要です。戸建てなどでの場合には10万円前後の費用が必要な場合も多く、建物が大きい場合には600~1,200円/m前後の費用が必要です。

 

タイルの張替え

 

タイルの浮きやひび割れが発生している場合には、タイルの張替えが必要です。張替えを行う場所によって、足場の設置費用などが必要なケースもあります。タイルの張替えには8,000~20,000円/㎡前後の費用が必要です。

 

タイル補修

 

コーキングの打替えとタイルの張替え、補修は、「施工面積」もそうですが、使用する「材料や商品」によって変わってきます。

耐久性の良いコーキング材や、高級なタイルですと単価も割高となります。

 

仮設足場

 

また、総じて2F以上の作業を行う場合には、仮設足場が必要となります。

足場代だけでも、「10万円以上」はかかりますので、費用の計算には注意しなければなりません。

 

外壁タイルに塗装は必要?

タイル塗装

 

タイルの耐用年数は「30~40年」とも言われていて、汚れにも強く、紫外線、雨風にも強いのが特徴です。

なので、基本的には外壁タイルに塗装は必要ではないでしょう。

ですが、どうしても取れない汚れを塗装で隠す「ペイントリフォーム」や、撥水やツヤ出しの目的で「保護塗装」を検討する人もいます。

ペイントリフォームと保護塗装について説明します。

 

ペイントリフォームについて

 

本来は塗装の必要のない外壁タイルですが、排気ガス、工場からの煙や酸性雨の影響でタイルの汚れがどうしても落ちない場合に、タイルの上に塗装する方法です。

注意点として、タイル表面を塗装した場合には、タイル本来の質感に戻すことができません。さらに耐久性の高いタイルであっても、塗料の耐用年数によって再塗装が必要になるためタイルのメリットが活かせなくなります。

 

保護塗装について

 

保護塗装とは、タイルの表面に雨水を吸い込みにくくする「薬液(吸水防止剤)」やタイル表面に光沢を出し、透明感のある仕上がりをするための「クリア塗料」などを塗布して、保護する方法です。

タイル専用の塗料があるため、しっかりと選定が必要です。保護塗装にかかる費用相場は「3,000円~5000円/㎡」程度です。

その他に、「足場費用・洗浄費用」、さらに補修が必要な場合は、そのための補修費用が別途かかります。保護塗装の耐用年数は「12-15年」のため、定期的に保護塗装のメンテナンス費用がかかることを忘れてはいけません。

 

外壁タイルのメンテナンス業者選びのコツは?

 

外壁タイルのメンテナンス業者には、打診検査を実施している業者を選びましょう。

大きな建物になるほどタイルの浮きを目視で確認することは難しくなります。そのため、打診検査をタイル1枚1枚に対して、浮きやひび割れを確認する打診検査を実施してくれる業者の方が安心できます。

また外壁タイルのメンテナンスだけでなく、打診検査などの点検時に建物全体の劣化状況や最適なメンテナンス方法を提案してくれる業者であればよりべストでしょう。

 

最後に

 

外壁タイルは、メンテナンスフリーの建材ではありません。

基本的には、耐久性が高く良い建材ですが、年数の経過で「汚れの目立ち」「目地の劣化」「ひび割れ、浮き」などが発生するので定期的に点検して補修する必要があります。

メンテナンス方法は、「高圧洗浄」「コーキング打替え」「タイル張替え」などを行い補修していきます。

外壁タイルの場合は、ひび割れなどをそのまま放置すると雨漏りの原因になることがあるので、不具合がある方は早めの修理をおすすめします

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