外壁塗装を行う上で気になる疑問の一つとして、工事後に発生する「追加料金」はあるのか?という点でしょう。
ただでさえ、高額な費用が発生するため、さらに出費が発生するのか気になってしまうのは当然です。
仮に「100万円」で契約したあとに、「120万円、130万円」と費用が膨らんでしまうケースがあると、資金計画が狂ってしまうと思います。
ここでは外壁塗装時に発生する可能性がある追加料金についてご紹介していきます。
外壁塗装で追加料金が発生する可能性がある「3つの状況」
外壁塗装は、外壁を塗り替えるという表面的な工事だけが前提なので、内装・水回りなどのリフォーム工事と違って、基本的には追加料金が発生することはありません。
ですが、「築15年以上」メンテナンスを一度も行っていないお宅や建物が古くなってきた場合には例外があり「外壁塗装の工事中に追加料金」が発生する可能性はあります。
そのようなケースがあるため、お見積りの段階での打ち合わせが足りないと、追加料金のトラブルともなりますので注意が必要です。
仮設足場を設置しないと発見できない箇所に不具合があった場合
外壁塗装工事では、現地調査を行ってお見積り費用を作成していきますが、目視では確認できない箇所に不具合が発覚した場合、追加料金が発生するケースがあります。
とくに、建物の高い位置にある不具合は、仮設足場を設置していかないと確認することが困難です。
そのため、よくあるのが仮設足場設置後に不具合がみつかり追加料金が発生するケースです。
外壁からの雨漏り
外壁材(サイディング、モルタル)に雨水が入り込み内部の下地が腐っていた場合です。
この状況は、2F以上の場合では間近で確認して、外壁材を触ってみないと判断できない場合もあります。
下地が腐っていた場合には、そのまま塗装で仕上げることはできませんので、「部分的補修・張替え」などの追加料金が発生してしまいます。
また、現地調査時に不具合を確認できても、外壁材をめくって被害状況を確認してみないことには、その費用も正確にはわかりません。
もちろん、その場合にはお見積りの段階で追加料金が発生する説明があるでしょう。
雨樋の割れ
雨樋に割れや水漏れがあり補修や交換を行う必要がある場合です。
雨樋の不具合は、雨の日の現地調査でない限り、発見するのはなかなか難しいです。
割れていた場合には、塗装を行う前に防水テープやコーキングでの補修、もしくは部分的に交換を行っていきます。
雨樋の不具合の場合では、状況によって火災保険が使用できるケースもあるため、活用できるのか確認を行っていくと良いでしょう。
木部の腐り
破風板や軒天、霧除けなどの木部が腐っていた場合です。
木部の腐りは、だいたいの場合であれば下から目視で確認することが可能です。
ですが、稀に見えにく位置が腐っていると発見できないこともあります。
木部が腐っていると、そのまま塗装してもすぐに剥がれてきてしまうため、「補修や交換、板金施工」を行う必要があり追加料金が発生してしまいます。
破風板や軒天も雨樋と同様に火災保険の対象となりますので、確認を行っていくと良いでしょう。
工事内容が変更になったり、増えた場合
色の変更
外壁塗装の中塗り作業が完了すると、全体的に色が入って仕上がりのイメージが出来るようになります。
その際に想像していた色のイメージと違い、「塗料の色の変更」を希望したい場合には追加料金が発生してしまうことがあります。
中塗りの段階では、すでの上塗り用の仕上げ材も購入して用意してあります。
そのため再度発注し直す必要があり、他の現場で代用が聞かない塗料ですと無駄になってしまうためです。
また、再度発注して届くまでに時間がかかるため、その分の段取りが変更となり、予定も崩れてしまいます。
塗装箇所が増えた場合
外壁塗装では、一部が綺麗になると塗装しな箇所がある場合には目立って気になるものです。
外壁塗装とは別の「擁壁やウッドデッキ」などを塗装する場合には別途追加料金が発生します。
また「ポストや照明」など小物の塗装でも「ついでにサービスでできるのでは?」と思う方も多いですが、塗料の種類が違ったり、工程上の理由で別日の作業となり、追加料金が発生する場合もありますので注意が必要です。
営業担当との打ち合わせ内容に相違があった場合
お見積りの段階で、営業担当の説明が不十分であったり、逆に説明の聞き間違いや聞き忘れなどがあり、トラブルが発生するケースがよくあります。
工事内容が違いに関する説明不足
例えば、ベランダの床の塗装などは、外壁塗装工事とは別項目の「ベランダ防水工事」という工事内容になります。
塗装工事と防水工事が一緒だと思われている方も少なくありませんが、使う塗料が全く違います。
外壁塗装のお見積りにベランダ防水工事が入っていない場合、後から施工を依頼すると追加料金という形となってしまいます。
相見積もりの内容が違う
そのほか、相見積もりを行って内容が違うのに、同じ作業内容かと思って契約してしまった場合などです。
<例>屋根材が割れている箇所の塗装
A社「屋根交換→屋根塗装」:屋根材を一部交換(張替え)してから塗装
B社「屋根補修→屋根塗装」:屋根材をコーキングにて補修してから塗装
わかりやすい例となってしまいましたが、屋根材を交換するのと補修だけするのでは費用が違います。
一見「交換と補修」では同じような作業をするものだと勘違いしてしまう方もいますが、トラブルとなりますので注意が必要です。
悪徳業者に依頼すると追加料金を請求される?
万が一、悪徳業者に外壁塗装工事を依頼してしまった場合にはトラブルが避けられません。
悪徳業者の営業手法の一つとして、「安い金額で契約を行い、工事に入ってから追加料金を請求して利益を回収していく」というやり方も行っているからです。
安い価格なので工事を依頼してしまい、いざ工事に入ってみると「ここがダメなので別途費用がかかります」などと「相場価格以上」の追加料金を請求してきます。
工事に入って仮設足場も建っていますし、追加工事に対して他社で比較もできませんから「強気の営業」を行ってきます。
実際に悪徳は言わずとも、ぎりぎりのラインでこのような営業活動を行っている業者も多いです。
このやり方は「訪問販売」で活動を行っている会社がほとんどです。
このようなケースもありますので、「安さ」だけを理由に業者を選ばないようにしましょう。
最後に
外壁塗装工事では、基本的には追加料金は発生しません。
ですが、「見えない箇所の不具合」、「工事内容の変更」、「営業担当との打ち合わせの相違」などで追加料金が発生する可能性もありますので、事前に把握しておくことが必要です。
そのほか、外壁塗装の業者選びを間違えてしまうと、「悪徳業者」による追加料金トラブルも起こり得ます。
施工業者に関しては、慎重に選んでいくことが大事です。