鎌倉市のU様邸にて、サイディング壁の塗装工事を行いました。
雨漏りをしてしまい屋根の修理を行うのため、足場を組むタイミングで一緒に外壁も塗装することになりました。
1階は金属系のサイディング、2階は窯業系のサイディングとなり、それぞれ施工方法が変わります。
ここでは、その施工事例をご紹介します。
外壁の劣化の状態
サビ
塗膜の剥がれ
海が近い住宅ということもあり、潮風にあたり鉄部分にはサビが目立っていました。
塗膜の剥がれは、経年劣化もありますが下地材をしっかり施すことにより耐久年数を上げることが可能です。
外壁の素材による塗装の違い
外壁材の種類は様々で、今回の住宅のような金属壁、サイディング壁の他にも、モルタル リシン壁 ALCなどたくさんの種類があります。
その素材によって塗装の仕方や材料も変わっていきます。
適していない材料や塗り方をしてしまうと驚くほど耐久年数が変わっていきます。塗りたての仕上がりはとてもきれいでも、塗装してから数年たたないと劣化のスピードは気づくことができません。
その為にも、お住いの住宅の外壁は何の種類の外壁かを知り、初めにしっかり適した材料を選びたいですね。
サイディング壁塗装工事の施工事例
窯業サイディングの塗装
高圧洗浄
高圧洗浄をして、ある程度塗膜のはがれを取り除いた後、ケレンをして下処理をします。(窯業系、金属系、付帯部とまとめて洗っていきます)
コーキング施工
窯業系サイディングは、まずコーキング施工から入ります。(仕上げ材によっては逆になるこもあります)
既存のコーキング材を撤去していきます。
養生を行い、プライマーを塗っていきます。
プライマー後、新しくコーキングを打ち直し、へらなどで整えて仕上げていきます。
下塗り(シーラー)
ケイカル板(木質系繊維混入セメントけい酸カルシウム板)は、塗料を吸い込みやすい材質なので吸い込み止め防止と、密着性の高くなるシーラーという下地材を使用します。
さらっとした水みたいな液体の材料ですが、この下塗りをするかどうかで耐久年数が倍変わるといっても過言ではありません。
中塗り・上塗り
中塗り
上塗り
ケイカル版も表面に凹凸が少ない材質なので、表面にローラーの目が付きにくい短毛ローラーという毛が短いローラーで2度塗料を塗って仕上げます。
金属系サイディングの塗装
下塗り(サビ止め)
ケレンで汚れや突起物を取り除いた後、下地材を塗布していきます
金属系の外壁材は、サビやすいので下地材はサビ止めを塗ります。
吹付塗装
今回は凹凸がある外壁材のため、手塗りですと時間がかかってしまうので付塗装の施工をしました。
またローラーでも塗れますが、つるつるした材質なのでローラーの塗りあとや刷毛目がどうしても出てしまいます。
吹付塗装にすることによって、つなぎ目がなくきれいに艶がでます。
中塗り
上塗り
吹付塗装は、細かい霧で塗料を噴射し薄く2度塗っていきます。
一点に集中して噴射してしまうと、そこに塗料がたまり後からだれて(しずく状になって流れてしまう)ので、素早く上下に腕を動かして噴射していく必要があります。
素人が施工すると、色ムラが出てしまったりだれてしまうので長年の技術が必要です。
使用材料
今回使用した材料は、アステックペイントの、シリコンREVO1000です。
耐候性があり、海沿いの潮風のあたる住宅でも美観を保つ効果が期待できそうです。
期待耐用年数が13~16年で、メーカー保証も7年あります。費用も大手メーカーの同等ラジカル系シリコンと比べて安いため、おすすめの材料の一つとなります。
付帯部の修理・塗装
シャッターBOX
サビてしまったシャッターBOXの修理も行いました。
サビによる、色の変色だけの場合は塗装をしてきれいにすることもできますが、破損部分がひどかったため、塗装ではなく同じ商品を上からカバーする施工をしました。
施工前
施工後
他のシャッターBOXは、破損部分がなかったため塗装による施工で、新品のものと合わせ真っ白に塗装しました。
上部の写真のように、全体がきれいになると一部の劣化部分がすごく目立ってしまうので外壁と同時にこういったシャッターBOXを塗装や修理をしていきます。
もちろんお客様とご相談の上、施工部分や方法を決めていきます。
破風板、雨樋塗装
破風塗装
雨樋塗装
シャッターBOX以外にも、雨樋や破風板などアルミ部分以外は全体的に塗り直していきます。
バルコニー防水工事
外壁塗装とセットになってくるのが、バルコニーの防水工事です。
劣化した防水塗膜を新しく塗り直していきます。
まずは、プライマーを塗っていきます。
次にトップコート材を塗ります。プルーフロンのgrトップを使用して防水をかけていきます。
仕上がり完成です。きちんと乾かすまで歩行できませんので、ご注意ください。
ビフォーアフター
施工前
施工後
施工前
施工後
外壁をブルー系にすることによって、海のある街(湘南)に合うさわやかな印象になりました。
植物の緑も映えてすごく素敵です。
最後に
使用する材料や、お住いの住宅の材質や種類など、ご自身で判断することが難しいと思います。
塗り替え時期かな?と思ってもまず何から決めたらいいかわからないとお困りの場合お気軽にご相談ください。
お客様の住宅に適した材料や施工方法などを、慎重にご提案させて頂きます。