外壁の劣化と並行して気になるのが「外側の窓枠(まどわく)」です。
窓枠の材質も何種類かありますが、とくに「木質系」は外壁よりも傷みが早く、美観を損ないます。
毎日、紫外線や雨風に晒されるため、劣化が進行しており、塗装しないと腐食してしまう原因となります。
ここでは、そんな窓枠の「材質や塗装(時期、単価)」について、まとめたのでご紹介していきます。
窓枠の材質について
窓枠の材質は、「木質、窯業、アルミ、金属、樹脂、モルタル」など、数多くあります。
この中でも、「木質や窯業、モルタル」で仕上げている窓枠は劣化するので、塗装が必要です。
木質は、築年数が古いお宅、窯業、モルタルは洋風デザインのお宅に、よく枠が取付けてあります。
木質系
築20年以上のお宅でよく使用されていた、昔ながらの「木質系の窓枠」です。
現在では耐火性が低く、こだわりがあるお宅ででなければ、あまり使用されていません。
とくに劣化すると腐食しやすく、こまめなメンテナンスが必要な点がデメリットです。
窯業系
現在では、もっとも多く使用されているのが「窯業系の窓枠」です。
窯業系は、セメントや繊維質を主な原料として形成されています。
耐火性に優れており、耐久性が高い材質です。
ですが経年劣化はするため、、木質ほどではないですが定期的な塗装が必要です。
モルタル
外壁と同様に、モルタルを吹付けで仕上げている窓枠もあります。
耐久性も高まりますし、色を変えていくと意匠性にも優れます。
こちらも、通常のモルタル外壁同様に、経年劣化でひびわれ割れが発生するため、定期的に塗装が必要となります。
雨戸用の木枠
現在では、アルミ製の雨戸が主流ですが、築年数が古いお宅では雨戸及びレールに木材が使用されています。
こちらも「窓枠」と呼ばれており、外壁と一緒に塗装がよく行われます。
年数が経過すると腐食しますし、レールの上で雨戸が動かしづらくなったりします。
そのため、木製からアルミ製に交換される方も多いです。
窓枠の塗装時期は?
窓枠の塗装時期は?
窓枠の材質は、木質系、窯業系などがありますが、どのような材質でも「10年前後」での塗装がおすすめです。おおよそ、「8~10年」で色あせや剥離、ひび割れが発生するためです。
もちろん材質や環境によって劣化状況は変わるため、「10年」では遅かったり早い場合もありますが、10年サイクルで塗装を行う事によって、比較的良い状態を保つことができます。
また、外壁や他の箇所もおおよそ「10年前後」で劣化しますので、まとめて同じタイミングで塗装を行うと、効率的であり、費用単価も抑えられます。
窓枠が腐食してしまった場合は?
メンテナンスを先延ばしにしてしまうと、とくに木質系は腐食して塗装ができないケースもあります。
また、腐食箇所から室内に雨漏りすることもあります。
腐食した場合には、腐食箇所を交換して再度塗装で仕上げていきます。
ですが、単純に塗装を行うよりも、費用が高くなってしまうため注意が必要です。
窓枠塗装の費用単価について
窓枠塗装の単価:ウレタン使用の場合
窓枠塗装単体「20000円~」
外壁塗装セット「2000~4000円/箇所」
窓枠塗装単体の場合、約「20000円~」となります。人件費や交通費、材料代を考えると数か所だと割高となってしまうため注意が必要です。
「外壁塗装とセット」や「窓枠の数量が多い」場合は、おおよそ「2000円~/箇所」ほどになります。
さらに施工箇所が二階以上になると足場代がプラスしてかかってきます。
安くても10万円くらいかかってしまうので、やはり外壁塗装などの工事と一緒の施工がおすすめです。
窓枠塗装の施工手順と使用塗料は?
窓枠塗装の工程は、「養生、下地調整、下塗り、上塗り」という手順で、塗装は「計2~3回」で仕上げていきます。
ここで意外と見落としがちなのが「下地調整」です。
下地調整とは、古い塗膜や凹凸、汚れなどを丁寧にやすりがけすることで、新しい塗料の乗りをよくします。
この作業が十分に行われていないと、塗装後に塗料が浮いてきてしまったり、塗装面に凹凸ができたりしてしまうのです。
お見積りを依頼する場合には、「下地調整」という項目が入っているのか、しっかり確認した方が良いでしょう。
塗料は、「ウレタン系やシリコン系」がよく使用されます。
モルタル吹きなどの場合は、外壁と同様の塗料で仕上げることが多いです。
最後に
外側の窓枠は、建物の全体的な美観を左右する箇所の一つです。窓枠が「色あせや剥離、ひび割れ」など傷むと、全体的な印象も低下してしまいます。
また、美観もそうですが、劣化を放置すると腐食や雨漏りにもつながります。そのため、定期的な塗装によるメンテナンスが必要となるのです。
材質には、木質、窯業、モルタル、樹脂、アルミ、金属などもあります。それぞれメンテナンス時期は異なりますが、木質、窯業、モルタルは「10年」サイクルがベストです。
外壁なども同時に劣化するため、一緒に行うと効率が良く足場費用も抑えられるのでおすすめです。