付帯塗装

鉄部塗装にかかる価格を部位別に解説

2020年1月17日

鉄骨階段

 

住宅の塗装工事にはいろいろな部分がありますが、とくに劣化が早く、剥がれが目立つ箇所が「鉄部」です。

鉄部が傷むと、外観のイメージが大きく低下するため、放置できない箇所です。

そんな、劣化した鉄部の塗装を行う場合に気を付けたい点や価格などについてご紹介します。

 

鉄部はこまめな塗装が大事?

錆びたフェンス

 

鉄部塗装の必要性とは?

 

鉄部は、経年劣化の影響で「錆(サビ)」が進行してきます。錆は、水と酸素に触れることで必ず起こってしまう現象です。

放置してしまうと、腐食して穴が空き、状況はどんどん深刻となっていきます。

 

そうならないよう、「錆を防ぐため」「錆の進行を抑止」させるために塗装を行っていきます。

塗装を行う事により、鉄部分が塗膜で保護され、「水との接触を断つ」ことができるため、錆による劣化の防止につながります

 

錆による不具合とは?

門扉の錆

 

美観の低下

 

まず、錆が生じると単純に建物の美観が損なわれます。

実際に錆が生じてくると家の外観は暗いイメージが付きまとうようになり、特に「玄関の門やフェンス」「扉やポスト」といった家の「顔」になる部分の錆は、初めて家を訪れた人にマイナスのイメージを植え付けてしまいます。

 

機能性の低下

 

鉄部の錆は、「可動部の立て付けが悪くなる」といった実害が生じます。

門戸やポスト、雨戸などといった部分に錆が生じると、余計に力を加えないと動かなくなり、結果、変な力のかけ方をしたことで破損してしまい、余計な出費がかかってしまった、という話も珍しくありません。

また、鉄骨の「ベランダや階段」では、錆による腐食によって不安定となり、歩行が困難となってしまいます。

 

雨漏りの原因となる

錆びて劣化したベランダの手すり

 

屋根材「トタンなど」や、付帯部の「庇(ひさし)、笠木(かさぎ)」などが鉄部の場合、錆びて腐食すると雨漏りリスクが伴います。

屋根では、この錆による腐食によって雨漏りするケースは非常に多いです。

 

腐食すると塗装ができない

 

最後に、錆が進行して腐食すると塗装ができません。

軽度の腐食の場合は、防水テープなどで補修して塗装を行う事ができますが、重度の場合は、そのもの自体を部分的か全体的に交換する必要があり、大きな出費となってしまいます。

 

鉄部塗装のタイミングは?

 

鉄部の塗装は、「5年」を目安に塗り替えが必要になると言われています。

外壁塗装などと違い「5年」は早いサイクルに感じますが、それほど劣化が早く進みます。

とくに年数が経過して鉄部の劣化が酷いほど、塗膜が剥がれやすくなっているため、こまめな塗装が大事となってくるのです。

 

鉄部塗装のタイミングを見計らうときに有効とされているのが「チョーキング」です。

鉄部塗装が色あせした後に残るのがチョーキングで触った時に手にチョークのような粉が付くので簡単に塗装時期を知ることが出来ます。

 

鉄部塗装の部位別価格

御見積もり書と電卓

 

実際に鉄部の塗装を考える時、部分による価格はいくらくらいになるのでしょうか?

一般的な戸建てに設置されてる「鉄部塗装」を行った場合の参考価格をご紹介します。

 

鉄部塗装の参考価格表

 

部位 価格相場
鉄骨フェンス 3万円~10万円
鉄骨門扉 3万円前後
鉄骨ベランダ 5万~15万円
鉄骨階段 8万~20万円
ポストなど 8千円前後

外壁の付帯部(鉄部)の塗装単価はこちら>>

鉄部塗装の価格は、主に「塗料」や「大きさ」によって、差が出てきます。

 

塗料や大きさ以外で価格は変わる?

外壁塗装とセット

 

鉄部塗装を行う場合には、外壁塗装などどセットで行うと価格が割安となります。

外壁塗装と同時に行う事によって、養生や乾きの空き時間を利用して塗装を効率的に行えるためです。

門扉やフェンスなどは「サービス」で行える場合も多いです。

ですが注意点として、外壁とは違い鉄部の劣化は早いです。

鉄部が劣化してきたら、価格を意識して外壁塗装の周期を待たずに塗装を行う方が良いでしょう。

 

劣化状況によって違う

 

「劣化が酷い=下地調整が大変」であるため価格も割高となります。

旧塗膜を落とすために、ケレン作業に時間を要します。

このケレン作業は塗料の密着に関わるもっとも重要な作業であり、手が抜けません。

 

鉄部塗装の施工手順と塗料の種類

 

鉄部塗装の施工手順

ケレン作業

 

鉄部塗装の作業は「ケレン作業」に始まります。

サンドペーパーや工具を使って旧塗膜や錆を削っていく作業です。

この作業をしっかりと行っていないと、上から塗装を行ってもまたすぐに塗膜が剥がれて錆が進行してしまいます。

 

下塗り(錆止め)

 

ケレン作業がしっかりと終わった時点で、下塗りへと進みます。

これが錆止め塗料となり、主にエポキシ樹脂系という塗料が使用されます。

 

中塗り、上塗り

 

その後、中塗り、上塗りと計3回塗りで仕上げていきます。

この際に使われる塗料は様々な種類があり、ここで耐用年数や単価が多少変わってきます。

 

鉄部によく使用されている塗料は?

 

一般的な塗料の種類

 

塗料の種類 価格 耐久年数
アクリル塗料 安い(1800円/㎡) 低い
ウレタン塗料 やや安い(2000円/㎡) ふつう
シリコン塗料 やや高い(2500円/㎡) ふつう
フッ素塗料 高い(3500円/㎡) やや高い

 

一番安い塗料は、「アクリル塗料」となりますが、鉄部にはほとんど使用されていません。

また、一番高い「フッ素塗料」も使用されるケースは少ないです。

鉄部塗装では、価格が平均的で耐久性も中間的な「ウレタン、シリコン」が、主に使用されています。

 

ウレタン塗料がよく使用される理由

 

ウレタン塗料は、塗膜の密着性が高く、動きのある鉄部や木部に相性が良いとされ、よく使用されています。

もちろん、「シリコン系、フッ素系」の方が、ウレタンよりも耐久性が高いです。

ですが、外壁や屋根と違い、鉄部に限っては相性が良いウレタンとそこまで耐久性に差が出てきません。

そのため、単価も安く、扱いやすい、「ウレタン塗料」がよく選ばれています。

 

最後に

 

鉄部塗装は家のイメージを決める大きな役割を担っているだけでなく、実用性にも大きく関わってくる部分です。

また、鉄部が腐食してしまうと、雨漏りリスクや塗装ができなくなるケースがでてきます。

そのような状況を防ぐために、こまめな塗装を行っていく必要があります。

塗装のタイミングをしっかりと把握して、適切な時期に工事を行うことがとても大事です。

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