外壁と基礎の間に取付けてある役物を「水切り(みずきり)」といいます。
この水切りは、実は家を雨から守るとても大切な役割がある部材です。
ですが主に鋼板系の素材が多く、年数が経つと劣化するため塗装が必要となります。
水切りを塗装するとなった場合に、そのタイミングや単価はどのようになってくるのか?
今回はそんな水切りにスポットを当て、塗装の「単価や施工方法」について、ご紹介していきます。
水切りの役割について
水切りは、外壁の内側に入った雨水を外側へ流す役割があり、建物内部(土台)に侵入してしまう事を防ぐために作られています。
この水切りがない事による一番の被害は「土台(木材)」への影響です。
雨水が長期間入り込んでしまうと、土台の「腐食やシロアリ」が発生する原因となってしまいます。
また、土台は当然、家のすべてを支える部分で、耐震性の低下にもつながりかねません。
水切りは、そのような状況を防ぐ重要な役割があるのです。
水切りの劣化症状と塗装時期は?
水切りはどのように劣化する?
水切りは金属製のパーツになっていることが多く、言うなれば鉄部塗装の一種です。
当然、劣化の症状として分かりやすく出てくるのは「色あせ」と「サビ」です。
「サビ」を放置すると腐食して穴が空き、そこから雨漏りの原因となってしまいます。
水切りの塗装時期は?
水切りは鋼板系の素材なので、すぐに「サビ」がでることはありませんが「色あせ」はします。
そのため、外壁塗装などど一緒に「10年前後」での塗装がおすすめです。
10年前後で塗装を行うと美観も高まりますし、長期的に「サビ」を抑えることができます。
腐食してしまうと補修が難しく、大きな工事となるため、早めに塗装を行っておく方が無難でしょう。
水切り塗装の費用単価について
水切り塗装の単価 ウレタン使用の場合
水切り塗装単体「15000円~」
外壁塗装セット「300~500円/m」
水切り塗装の単価は「300~500円/m」が相場とされていますが、ここにも大きな落とし穴があります。
水切り塗装は単体で行われることは少なく、多くは外壁塗装などとセットで行われています。
というのも、水切りだけで塗装を行うと「人件費、交通費」がかかるためです。
単体で行う場合には、「人件費(人工)+塗料代(養生含む)+交通費」で計算されます。
外壁塗装とセットのほうが手間が減るため、基本的に割安となります。
水切り塗装の施工手順と最適塗料
水切り塗装は、一般的な鉄部塗装と同じく、「下地調整、錆止め、上塗り」の順で「計2~3回」塗装を行っていきます。
特に大切なのが、「下地調整と錆止め」で、この部分をいかに丁寧に行うかで、水切りの耐用年数に関わってきます。
塗料については、多くの鉄部塗装と同じく、「シリコン、ウレタン系塗料」が主流となっています。
「耐用年数、単価」を考えると、やはり一番バランスのよい、この2つの塗料が選ばれています。
最後に
水切りは、「家の外観、そして機能、耐用年数」のすべてに深くかかわってくる大切なパーツです。
進行したサビを放置する事で、水切り部分以外にも腐食してしまった部分をまとめて交換しなければならない、という事態に陥ることも決して珍しくありません。
塗装時期をよく見極めて早期の塗装を出来るよう、常に気を配っておくことが大事です。
費用面では、外壁塗装などとセットで行うと割安なので一緒の時期の施工をおすすめします。