外壁塗装を行っている業者は、たくさんあってどこに頼んでよいか迷う方が多いと思います。
外壁塗装が出来る(依頼できる)業者は、主に下記「5つ」あります。
- 大手メーカー(ハウスメーカー)
- 工務店
- リフォーム会社
- ホームセンター
- 個人塗装店
上記のどこにでも依頼はできますが、それぞれ「メリット・デメリット」がありますのでチェックが必要です。
ご自身の希望や要望によって、おすすめの依頼店は異なります。
ここではそれぞれの特徴についてご紹介していきます。
外壁塗装業者を比較!それぞれのメリット・デメリットを解説
大手メーカー(ハウスメーカー)
大手ハウスメーカーで、家を建てた場合には、そのまま外壁塗装を依頼する方も多いと思います。
新築とリフォーム部門でそれぞれ分かれており、実際の工事は地元の工務店やリフォーム会社などに外注して施工する形となります。
メリット
安心感で選ぶなら、「大手メーカー」です。
家を建てた設計士が施工に携わるので、外壁材などの特徴をしっかりと把握しており、適切な外壁塗装を行ってくれます。
施工職人の質も比較的高いのが特徴で、施工レベルはもちろん、「施工中の態度(真面目さ、挨拶)」も良い傾向にあります。
また、大手メーカーの施工管理は徹底していて、総合的に細かく「作業中・完工後」も厳しいチェックが入るので職人も手が抜けません。
大手メーカーの場合、質の高い工事を提供することが強みです。
デメリット
大手メーカーの最大のデメリットは「費用が高い」という点です。
徹底した管理を行う為の人件費や過大な宣伝広告費を補うため費用は高く設定されています。
何より、下請けやさらに孫請けによる施工となり、相場費用の「1.5倍~2倍」が一般的です。
大手メーカーの足場は、一般の足場よりも安全対策がしっかりしています。
安全対策がしっかりしているのは良いのですが、普通に組んだ場合より足場の費用が「2倍」かかることもあります。
工務店
工務店で家を建てた場合には、、そのまま外壁塗装を依頼する方も多いと思います。
新築工事からリフォーム工事まで幅広く工事を依頼できます。外壁塗装工事は、協力会社の塗装店に下請けに出すことが多いです。
メリット
大手メーカー同様に、家を建てた設計士が施工に携わるので、外壁材などの特徴をしっかりと把握しており、適切な外壁塗装を行ってくれます。
外壁塗装に関しては外注する形となりますが、腕の良い塗装職人を抱えていることが多く、質の高い施工を行ってくれます。
デメリット
大工関係の木工事は自社施工にて行っている工務店もありますが、他の塗装工事や板金工事などは外注に依頼していくため、外壁塗装を行う場合、中間マージンが発生してしまいます。
施工店によって変わりますが、、中間マージン分の費用(管理費)が割高になる傾向があります。
リフォーム会社
総合リフォーム工事を主として、運営している会社です。
「外装・内装」ともに、トータル的なリフォーム工事を依頼できます。外壁塗装は下請けの個人塗装店が行う事が多いです。
メリット
外壁塗装以外にも、その他(屋根工事、水回り工事、内装工事、増改築工事、電気工事、外構エクステリアなど)幅広くリフォーム工事を行っているので全体的な、リフォームを行う場合にはおススメです。
外壁塗装では、劣化状況によって「外壁の張替えや補修」を行った方が良いケースもあります。
そのような、劣化状況に応じて幅広い提案をしてくれる点はリフォーム会社の強みと言えます。
デメリット
工務店と同様に、外壁塗装単体で施工する場合には、費用が割高になる傾向があります。
リフォーム会社が直接工事することは少なく、個人塗装店などに外注する為、中間マージンが発生して費用が高くなるケースが多いです。
ホームセンター
建築資材を扱っているホームセンターでも、リフォーム工事業者を紹介してくれるサービスがあります。
リフォーム会社や個人塗装店が加盟店登録しており、業者によって外注か直接の施工か分かれます。
メリット
近所のホームセンターという事で、「ネームバリュー」があって安心感があります。
万が一トラブルが起きてもホームセンターに問い合わせ可能で、下手な工事もできないでしょう。
デメリット
ホームセンターを通している分、手数料分が多少割高になってきます。
また、業者によって外注しているところもあります。さらに、その中間マージンも発生して費用が高くなってしまうことです。
個人塗装店
個人塗装店は、外壁塗装はもちろん、屋根塗装などあらゆる塗装工事の専門店として運営しています。
社長が自ら塗装を行ったり、社員に現場を任せて直接施工を行っています。
メリット
塗装工事のプロフェッショナルで、直接施工のため中間マージンがなく費用も安いという点が最大のメリットです。
また、自社で足場の所有をしている場合もあり、足場費用もとても安価な設定です。
何かあれば、直接職人に話を通すことが出来て、作業中の希望や要望が伝わりやすというメリットもあります、
デメリット
デメリットとしては、フットワークの重さがあげられます。塗装店にもよりますが、工事が決まってから、着工するまでに「2~3カ月」かかることもあります。
また、小規模な塗装屋さんですと、常に現場に入っているので、なにか不具合があった場合に直ぐに対応に来れない場合があります。
そのほか、塗装専門のため塗装以外の知識が浅く、塗装以外の相談や提案ができないこともあります。塗装してはいけない屋根材(パミールなど)に塗装を行って、数年で剥離して問題になっている塗装屋さんも多いです。
また「作業レベル・マナー等」しっかりしている業者もいますが、意識の低い塗装店もいますので、当たり外れがあるという点もデメリットとしてあげられます。
外壁塗装業者の比較まとめ
【外壁塗装業者の比較表】
安心感 | 提案力 | 費用面 | 施工レベル | |
大手メーカー | 〇 | 〇 | × | 〇 |
工務店 | 〇 | 〇 | × | 〇 |
リフォーム会社 | △ | 〇 | △ | △~〇 |
ホームセンター | △~〇 | △~〇 | △ | △~〇 |
個人塗装店 | △~〇 | △ | 〇 | △~〇 |
安心感で選ぶなら「大手メーカー、工務店、」
高くても良いから安心感が選びたいという場合には、家を建てた「大手メーカー、工務店」がおすすめでしょう。
大手メーカーの管理は一流で、とても厳しく点検チェックをしていきます。
職人も徹底管理されており、外壁塗装に関しては、手抜き等なく安心して任せられると思います。
外壁塗装以外も依頼したいなら「リフォーム会社」
外壁塗装以外の工事(内装・外構など)も希望されたい場合や、劣化状況が良くなく、塗装で問題ないのか点検をしてもらいたい場合などには、幅広い提案が行えて、価格帯も安定している「リフォーム会社」がおすすめでしょう。
外壁塗装工事以外に「大工工事や板金工事」の商品や施工方法について詳しいので、さまざま提案を受けることができます。
同時に内装リフォームなどもまとめて行えるので、1社のみですべて解決できる点は強みです。
外壁塗装の安さで選ぶなら「個人塗装店」
安さと質で選ぶのであれば、「個人塗装店」がおススメです。直接施工のため、中間マージンが発生しないため、費用を安く抑えられます。
また、塗装に関しての知識は深いので、適切な施工方法や塗料についての提案を受けることができます。
ですが、職人によって当たりはずれがあります。
「雨漏りしている、腐食している、剥離がひどい」など、状況によって適切な提案をできる施工店を探す必要があります。
外壁塗装の一括見積もりサイトを利用するメリット・デメリット
外壁塗装業者を探すのに便利な「一括見積もりサイト」というサービスが普及しています。
この一括見積もりサイトでは「近くの施工店」を複数社(3~5社)紹介してくれる便利なシステムです。
ですが、一括見積もりサイトにもメリット・デメリットがありますので、その点について解説します。
一括見積もりサイトを利用するメリット
①見積もり依頼の手間が省ける
一括見積もりサイトが存在する前は、ネット上や近くの塗装店をご自身で探して、一件一件に連絡して見積もり依頼をしなくてはならないので、比較するには凄く手間がかかりました。
一括見積もりサイトなら、そこの運営会社に問い合わせるだけで、そこが窓口となり1社~最大7社まで紹介してくれるため、探す手間が大幅に削減できます。
近くの業者を紹介してもらえる
自分で業者を探す場合、ある程度の知識がないと適切な業者なのか判断するのに迷ってしまうでしょう。
一括見積もりサイトを利用することで、近くで外壁塗装を行える業者を簡単に紹介してくれるので間違えることはありません。
一括見積もりサイトを利用するデメリット
運営会社への手数料がかかっている
一括見積もりサイトの運営会社はどこで利益を上げているのか言いますと、加盟店から紹介料をもらっています。
<運営会社への紹介料リスト項目>
加盟店登録料:「5万~30万円」
月額固定費:「1万円~3万円」
1案件の紹介料 :「5千円~2万円」
工事契約金 :契約金額の「5%~15%」
登録加盟店は、このうちのどれか1~3つを運営会社に支払っています。
加盟店業者は、工事費用にこの紹介料を上乗せしてお見積もりを出している場合が多いため費用が高くなっています。
業者との打ち合わせに手間がかかる
一括見積もりサイトでの窓口は一つですが、紹介された業者からは1社1社別々に連絡が来るので、「現調日」・「お見積もり提出日」などの日程調整に手間がかかります。
お見積りを「5社」取ってしまうと、電話対応や休日の打ち合わせの対応に追われることとなります。
何が良いのかわからなくなる
見積もりを5社前後依頼した場合には、「5通りの見積書」が提出されます。当たり前のお話ですが、それぞれ見積もりの出し方や提案内容が違うのです。
よく相違がある点として、「おススメ塗料」や「サービス内容」です。
A社は日本ペイントのOO塗料、B社は関西ペイントのOO塗料、C社はSK化研のOO塗料とおススメ塗料が業者によって違う場合があります。
これは仕方がないのですが、どの業者も「おススメ塗料です」と言われると、どれが良いのかわからなくなってしまいます。
これが、5社とも違う場合には、選定するのがとても大変になってしまいます。
紹介業者に当たり外れがある
紹介される業者には、塗装店以外にも「リフォーム会社」もいますし、登録業者の数が少ない地域では遠方から「地元ではない業者」も見積もりに来ます。
そして、審査基準はかなり緩く、ほとんどの業者が加盟登録できてしまっているのが現状です。
一括見積サイトも万全ではなく、お見積もり費用に大きく差が出ますし、対応が遅い業者もいますし、作業レベルの低い業者もいたりと、実は当たり外れがあるので注意が必要です。
施工トラブルが起きても運営会社の保証はない
一括見積もりサイトを利用して工事を依頼した場合でも、工事中のトラブルに関しては依頼主と業者で解決することが一般的です。運営会社はトラブルの仲裁や解決のための助言などを行ってくれません。
運営会社が独自の保証を付けている場合もありますが、紹介した業者が倒産した際の前払い金の返金や、代わりの業者を紹介するといった内容です。あくまでも依頼主と業者を繋げる所までが一括見積もりサイトの役割のため、運営会社に過度な対応は期待できません。
悪徳業者には注意
外壁塗装を検討する際に必ず避けなければいけない業者が悪徳業者です。依頼する業者が悪徳業者かどうかを判断することは難しいですが、特徴を把握した上で検討することが大事です。
悪徳業者かどうかを見分ける方法には、工事を依頼する前の特徴を把握しておくことです。特徴に合致した業者がすべて悪徳業者というわけではありませんが注意したほうが良いでしょう。
ここでは悪徳業者の特徴について解説していきます。
大幅な割引
悪徳業者の特徴として契約前の大幅な割引があります。外壁塗装の契約をする際に大幅な割引をする業者には注意が必要です。外壁塗装には使用する塗料などによって相場の金額があります。工事にかかる人件費や材料費は大きく変わることがないため、相場価格よりも大幅に割引することは難しいです。
「150万円が今なら100万円」でできます。といったような値引き交渉が出来てきたら疑いましょう。
高品質を謳うオリジナル塗料
悪徳業者の特徴として高品質を謳うオリジナル塗料があります。その業者が開発したというオリジナル塗料を勧めている場合には注意が必要です。
外壁塗装で使用する塗料は大手メーカーが莫大な開発費や研究費をかけて製作してます。大手メーカーを差し置いて塗装業者だけで高品質なオリジナル塗料を開発することは難しいです。
このような場合は基本的に大手塗料メーカーのOEM商品となります。実際に大手塗料メーカーと同じ品質の塗料なのに、自社ブランドとして高く売っている場合がありますので注意が必要です。
直ぐに契約を迫る
悪徳業者の特徴としてすぐに契約を迫ることがあります。外壁塗装を依頼をすると始めに現地調査を行います。現地調査を元に見積もり書を作成することになりますが、悪徳業者の場合には現地調査を行った際に見積もり書の提出から契約までを行うケースがあります。
すぐに見積もり書を作成してくれるのは依頼主にとってもメリットです。しかし、すぐに契約を迫られてしまうことで他社との比較や冷静な判断が難しくなる原因にもなります。悪徳業者にとってはすぐに契約することで、高額な見積もり書を他社と比較されないことや再訪問の手間を省くことにも繋がっています。
そのため、このような即決を迫る業者には注意が必要です。
優良業者の見分け方
優良業者を見分けるには、工事を依頼する業者の特徴を確認することが大事です。問い合わせをした際の電話対応や、現地調査の際の対応など業者と対面することで読み取れる情報以外にも確認したほうが良いこともあります。ここでは優良業者の見分け方について解説していきます。
優良業者の特徴
優良業者の特徴は電話対応や現地調査での対応が丁寧なことがあります。また住宅の問題点を把握したり、改善方法の提案など外壁塗装や建築に関する知識や経験が豊富です。業者の対応以外にも優良業者を見分けるための特徴があります。
建設業許可や資格
優良業者の特徴として建設業許可や塗装技能士などの資格を持っていることがあります。
建設業の許可を取得するためには、まっとうに事業を継続して行っていかないと取得することがとても難しいものとなります。また塗装技能士などの資格を受けるためには外壁塗装に関する知識や一定程度の経験が必要です。
上記の許可や資格を持った会社の職人が作業することで施工不良やトラブルを未然に防ぐことにもつながりますので優良業者の一つとしての判断基準となります。
保証やアフターフォロー
優良業者の特徴として保証やアフターフォローがしっかりしていることがあります。外壁塗装は工事直後の施工不良よりも、数年経過してから現れるトラブルのほうが問題になります。
優良業者であれば塗膜の保証やアフターフォローなどの対応がしっかりとしています。ホームページなどに保証やアフターフォローについて明記されているかどうかを確認しましょう。
複数の業者から相見積もりを取ることが大事
優良業者を見分けるには、必ず複数の業者から相見積もりを取ることが大事です。比較することで、相場感、作業内容について一般的な知識が付くため、悪徳業者を排除でき優良業者を選びやすくなります。
優良業者であれば、お家にとって最適な工法や塗料を選択してくれます。
そのほか、一般的に悪徳業者とされる場合でも、業者側が意識していないケースもあります。例えば、古い慣習などに沿って作業をすることで、品質の低下や手抜き工事となってしまったりするケースなどが稀にあります。
このような事から、優良業者を見分けるには複数の業者から相見積もりを取って比較検討することが重要です。
最後に
外壁塗装を依頼できる場所は「大手メーカー、工務店、リフォーム会社、ホームセンター、個人塗装店」とたくさんあります。
この中でも、それぞれ「安心感」や「費用面」と何を重視するのかによって、おすすめの業者は異なります。
また、見積もり比較するのに、便利なシステムが「一括見積もりサイト」です。
一括見積サイトでは「地元の施工店を複数社紹介」してくれるため、探す手間を省くことがでます。
ですが、外壁塗装の一括見積もりサイトも「メリットとデメリット」がありますので、しっかりと確認してから利用していきましょう。