「外壁塗装はどこに依頼すれば良いのか」と悩んでいる人はたくさんいると思います。
実際に外壁塗装を依頼するときには、まず見積もりを出してもらうところから始まりますが、その見積もりも複数の業者から出してもらう方法が良いのです。
実際に見積もりを出してもらうとして、なぜ比較した方が良いのか、その際に気をつけるポイントは何かを紹介していきます。
外壁塗装で相見積もりを行うメリット・デメリット
外壁塗装業者を探してみると、かなりの数が見つかります。
地域密着で営業しているところもあれば、広範囲に対応している業者もあるので、いったいどこから選べば良いのか迷ってしまいます。
そこで注目したいのが相見積もりです。
複数の業者から見積もりを出してもらって、その結果を比較する方法になります。
ひとつの業者が出した見積もりだけでは見えてこないものが、複数業者の相見積もりなら見えてくるのです。
比較するメリット
各外壁塗装業者が出す見積もりを比較するメリットは、それぞれの業者による違いを比較しやすくなるからです。
同じ条件で工事を依頼する場合、どこが一番安くてどこが一番高いのかはとても気になる情報です。それが相見積もりでは一目瞭然になります。
もちろん安いからといって、それだけで選んで良いとは限りません。過剰なコスト削減によって、料金は安くても仕事がずさんなところもあります。
安い金額を提示されればそれだけインパクトはありますが、他の業者と比べてあまりにも安い場合や高い場合は、とても不自然に見えてしまうのです。
複数社の見積もりを比較することは相場を知ることにも繋がりますし、そこから突出した業者に対して疑問をもてるようになります。こういうところも相見積もりをするメリットなのです。
比較するデメリット
見積もりを比較することにはメリットだけではなく、デメリットになり得る部分もあるので注意が必要です。
まず、見積もりを比較するために自分で施工業者を探して選ぶ必要があります。そしてそれぞれの業者へ見積もり請求をしなければなりません。もちろんそれを補助してくれるサービスもありますが、それなりに手間はかかってしまうのです。
複数の業者へ見積もりを出しても、最後に選ぶのは一社だけです。そのため、選ばれなかった業者に対して断りの連絡をする必要があります。
相見積もりのための業者を増やしすぎると、それ自体がデメリットになることもあるので注意しましょう。
相見積もりをする際の正しい比較の仕方
相見積もりをする際には正しい比較の仕方を把握しておくことが大事です。ここでは外壁塗装の相見積もりする際の依頼方法について解説していきます。
相見積もりは3~4社がベスト
外壁塗装では建物によって最適な塗装方法や使用塗料が異なります。しかし、実際に施工できる塗装方法や塗料にも限りがあるため数多くの相見積もりを依頼しても、同じような内容の見積もり書が増えてしまうことがあります。
また、見積もり業者の数が多いと、現地調査や説明を聞く手間がかかり、お断りの連絡も大変です
このようなことから、相見積もりを依頼する際にはある程度塗装業者を絞った後で「3~4社」に依頼するのがベストな方法です。
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相見積もりであることを伝える
見積もりを依頼する段階から相見積もりであることを伝えておくことで、スムーズに業者の選定を行うことができます。
初めに相見積もりと伝えておくことで、同じ内容の見積作成を依頼でき、比較しやい状況となります。
また、相見積もりであれば塗装業者が施工可能な限界の金額を提示してくれることが多く、値下げ交渉などにかかる時間も節約することにつながります。
外壁塗装の希望時期を伝える
塗装業者のスケジュールによっては、2カ月後や半年後に工事が予定されるといったケースも少なくありません。
そのため、梅雨時期や台風シーズンなどの望んでいない時期に工事が行われたり、数か月先に工事を予定されてしまうこともあるので、希望の施工時期がある場合はあらかじめ確認を取った方が良いでしょう。
施工会社の実績やHPを確認
とりあえず外壁塗装業者を見つけたから、見積もり依頼を出してみようと考える人もいます。できるだけ選択肢を増やそうと考えているならそれも効果的なのですが、その施工会社が本当に信用できるのかチェックすることも忘れないでください。
小規模で営業しているところだとホームページが無い場合もありますが、大抵の施工会社はHPを持っています。そこに掲載されている実績や写真を確認するだけでも、色々な情報を読み取れます。
HPを持っている施工会社だとわかったら、必ずチェックしましょう。
保証期間を確認する
外壁塗装では工事後の仕上がりよりも実際の耐久性が重要です。施工不備に対するアフターフォローや塗膜の保証など塗装業者によっても異なるため、事前に確認しておく必要があります。
また塗料メーカーが謳っている塗料の耐用年数はメーカー保証ではなく、期待耐用年数と言われる「あくまでこれくらい持ちますよという目安を発表」しています。一部メーカーで保証がある場合がありますが、基本的には塗料メーカーからの保証ではないため、そこは勘違いしないように注意が必要です。
営業担当も比較する
営業担当は実際に施工する担当者ではないからと軽視する人もいますが、それも間違いです。その会社の顔ともいえる役割を持っている営業担当の仕事が信用できなければ、その会社自体も信用できません。
雑な対応をされたら、そのまま情報が雑に扱われて意図しない塗装結果になってしまいます。そのようなトラブルを防ぐためにも、信用できる営業担当なのかを見極めましょう。
わかりやすい説明か?
専門用語を並べただけのわかりにくい説明をする営業担当は信用できません。情報をしっかり伝えようと努力していないので、施工会社との情報のやりとりも正しく伝わらない可能性があります。
それぞれの立場に立った説明のできる柔軟な対応ができる営業担当なのかどうか、しっかりと見極めましょう。
人柄や相性の確認
営業担当の人柄から受ける印象や、自分との相性が良いのかも重要なポイントです。相性の悪い営業担当とはコミュニケーションを取りたくなくなり、結果的に情報がうまく伝わらないまま作業が進められてしまいます。
完全に相性ぴったりの営業担当が見つかるとは限りませんが、少しでも話しやすいと思える営業担当がいる会社なら、それだけでも候補のひとつに選んで損はありません。
見積もりを比較する際の注意点
気になる外壁塗装業者をピックアップして、実際に相見積もりをする場合にも気をつけなければならないポイントがあります。
ただ提示された金額だけを見て判断してしまう人もいますが、そこにはいくつもの落とし穴があるのです。一社への見積もり請求だけなら問題なくても、複数社へ見積もり請求することで起きる問題があるので紹介していきます。
比較する見積もりは同じ条件か?
複数の外壁塗装業者へ見積もり依頼を出しても、提示された金額は完全に同じ条件で出されているとは限りません。外壁塗装業者の見積書は、ある程度共通していても完全に統一された規格ではないのです。
A社よりもB社の方が安いと思っても、計算方法の違いや提供されるサービスの違いを考慮すると、その評価が逆転することもあるので注意してください。
場合によっては数十万円以上の差がある状態からひっくり返ることもあるので、注意深く確認しましょう。
見積もり内容が曖昧な場合は危険
相見積もりをする時には、まず金額が目に入ります。元々金額を比較するために行っているのですからそれは良いのですが、その見積もり内容にはどんな違いがあるのか細かくチェックしてください。
例えば使用している「塗料の種類や、塗りの回数、塗装面積、塗装を行う箇所」の違いがあります。
さらには塗装工事の期間や、作業をする人数の違いも金額の違いになって現れるのです。
工事面積が「一式」でないか
塗装の際の工事面積も、外壁塗装業者によって書き方が違う場合もあります。
具体的な数字を明示している見積書なら問題ありませんが、中には建物の床面積から割り出した数字で「外装一式」と書かれていることがあります。
そのまま仕事を依頼すると、具体的にどれだけの範囲を塗装するのかがわかりません。床面積から判断した数字だけだと、想定よりも面積が広いからと追加料金が発生することもあります。
それ以外にも予算内で納めるために、塗料を薄めたり塗るべき場所を塗らなかったりするなど、トラブルの原因になってしまうのです。
使用塗料や塗装回数の確認
外壁塗装で使用される塗料の種類は様々です。そこにはグレードによる違いもあり、どんな塗料を使うのかによって見積もり結果が変わる場合があります。
見積もり結果が高いと思っていた業者の方が良い塗料を使っていて、同じ仕事を任せるならそちらの業者の方がリーズナブルだったということも起こるのです。
素人には気づきにくいところですが、塗料について明示されていなければそれぞれの業者へ確認すればよい話です。
塗装回数も合わせて確認をして、比較したい業者それぞれで同じ条件にした場合の金額を確認するとよいでしょう。
下地調整や養生費が含まれているか
外壁塗装では、塗装以外にも多くの作業が必要になります。その部分も予算にしっかり組み込まれているのかは、必ず確認するようにしてください。
下地調整をしっかりしてくれるのか、養生はしてくれるのか、これらが含まれているのかどうかで見積もり結果は大きく変わるのです。
確認してみると、これらの作業が必要なら追加で費用が発生すると言われるケースもあります。
どこまで作業をしてくれるのかを確認することも、相見積もりでは重要な要素なのです。
安さだけで選ばない
「安さ」は最もわかりやすい情報であり、最も求めている情報です。しかし安さだけを追求して相見積もりをしていると、外壁塗装業者選びで失敗する可能性が高いので注意してください。
安い業者には安いなりの理由があります。それが納得できる理由ならともかく、「よくわからないけど安いから良い」くらいの考え方で選んで失敗したケースはたくさんあるのです。
外壁塗装の一括見積もりサイトには注意
外壁塗装の一括見積もりサイトには注意が必要です。使用する際には一括見積もりサイトの特徴やメリット、デメリットを把握した上で活用することが大事です。ここでは外壁塗装の一括見積もりサイトについて解説してきます。
外壁塗装の一括見積もりサイトとは
外壁塗装の相見積もりを依頼する際に便利なサイトとして、一括見積もりサイトがあります。インターネットを使って相見積もりを依頼することで一度に複数の塗装業者から見積もりをもらうことができます。
基本的に自分で相見積もりを行う際には、塗装会社を自分で探して、塗装方法や使用する塗料などをあわせて依頼する必要があります。
しかし、一括見積もりサイトを利用することで塗装条件などを一度入力するだけで、複数社に見積もりを依頼することができ手間を省く事ができます。
一括見積もりサイトを利用するメリットとデメリット
一括見積もりサイトを利用する場合は、メリットとデメリットを把握しておくことが大事です。有効に活用することで、外壁塗装の相見積もりにかかる時間や労力の短縮にもつながります。
メリット
一括見積もりサイトを利用するメリットは、相見積もりを依頼する業者を探す時間や労力の削減です。また同じ条件を複数の塗装業者に伝える必要がないため、簡単に複数の業者から相見積もりを取得することができます。
複数の塗装業者は同じ条件で見積もり書を作成するため、最適な塗装方法や使用する塗料の基準も判断しやすくなります。見積もり書を比較検討する際にも先入観なく判断することが可能になります。
デメリット
一括見積サイトは、それを管理する会社へのマージンが発生してしまいます。
そのため、自分で業者を探した場合は、「施工費用のみ」となりますが、一括見積もりサイト経由の業者は、「施工費用+紹介料(工事代金の10%など)」がかかってしまいます。
実際の工事代金よりも、一括見積サイトを利用すると「少し割高になる」可能性があるため注意が必要です。
そのほか、一括見積サイトによっては申し込み後に、施工業者から一気に電話の連絡がくるサイトもあります。10社くらいから電話が鳴ることもあるため注意が必要です。
信頼できる業者を選ぶコツ
外壁塗装では信頼できる業者を選ぶことが大事です。数多くの塗装業者の中から業者を選ぶためのコツを紹介していきます。
時間をかけて現調(下見)を行ってくれる
現調には1時間から2時間程度の時間をかけて行ってれる業者が理想的です。(建物の状況にもよります)
外壁塗装では現在の劣化状況に合わせた塗装方法や塗料を選択することが重要です。見積もり書を作成する前に時間をかけて現調を行ってくれる業者は、会社の利益よりも、依頼主の建物のことを優先して考えてくれている可能性が高くなります。
自社の職人が施工する
自社の職人が施工することで依頼主との意思疎通も的確に行うことができます。また塗装の仕上がりや工程などにも業者として責任が生まれるため、手抜き工事などの心配も少なくなります。
自社の職人ではなく下請け業者が施工する場合には、下請け業者との関係性や常用の職人が施工するかを確認することが大事です。
近隣の施工実績がある
近隣での施工実績があるということは、地域に密着した施工を行っている可能性があります。
地域に密着した施工をするには、外壁塗装の仕上がりや費用なども責任を持って行う必要があります。飛び込み営業などで突発的に施工する業者と比べると安心して工事を依頼することができます。
工事中の作業報告や写真を提出してくれる
外壁塗装の完了後では作業中の様子を確認することができません。また工程が進むにつれて正確な作業を行ったかどうかのかの判断も難しくなります。
工事中の各工程において作業報告や施工写真を提出してもらうことで、手抜き工事を防止することにもつながります。作業中に施工状況を確認することで、あからさまな手抜き工事などを行うことできなくなるためです。
そのため作業報告や写真を提出してくれるという事は、優良業者の可能性が高いのです。
アフターフォローが期待できる
外壁塗装は工事完了直後に不具合(塗膜の剥がれなど)が現れることはあまりなく、工事後、数年経って施工不良や手抜き工事が発覚するということがよくあります。
そのため、アフターフォローや保証が徹底しているかどうかが重要となってきます。
適正な塗装作業を行っている会社であれば、アフターフォローも問題なく対応してくれます。また、外壁塗装後のアフターフォローが期待できる業者であれば、工事中の施工品質にも期待ができます。
最後に
細かく比較しようと思っていても、金額のインパクトに目を奪われることはあります。外壁塗装にかかる金額は決して小さなものではないので、できるだけ安く依頼したいと考えている人は多いのです。
それでも相見積もりで注意したいポイントに気づけていれば、失敗する可能性はとても低くなります。
外壁塗装工事で比較する場合は見積書を注意深く確認して、後で後悔しないようにしましょう。