軽量瓦のルーガ

 

現在、和瓦(粘土瓦)屋根の住宅に住んでいて、屋根のリフォームに軽量瓦を検討している方は多いのではないでしょうか。

軽量瓦はその名の通り軽いのが特徴で、さまざまな素材やデザインの商品があります。

しかし、昔ながらの粘土瓦(和瓦)に思い入れがあり、「化粧スレート屋根やガルバリウム鋼板」などの洋風デザインの「軽量屋根材」に抵抗がある方も多いです。

そこで、デザインが粘土瓦で軽量化に成功した「軽量瓦」が注目を集めています。

ここでは、和瓦のイメージを崩さず、和風のデザインをそのままにして軽量化したい人向けに、軽量瓦メリット、デメリットなど、そのリフォーム価格についてご紹介しています。

軽量瓦のメリット・デメリット

メリット

防災瓦

 

屋根材が軽量

 

軽量瓦の重さは、粘土瓦屋根の約半分となります。

軽量化によって、住宅への負担と地震による影響軽減につながっています。

 

意匠性に優れている

 

和瓦(粘土瓦)のイメージがそのままで重厚感があり意匠性に優れている点です。

軽量屋根材の洋風デザインに抵抗がある方にとっては、最適な屋根材と言えるでしょう。

 

耐久性が高い

 

従来の和瓦(粘土瓦)は台風などで剥がれやすく、「棟部分の漆喰、銅線」などのメンテナンスが必要です。

軽量瓦は、ビスでの固定や、ガイドライン工法で施工されることも多くなり、瓦のずれや崩れなどの心配も少なく、長期耐久性が期待できます。

ガイドライン工法についてはこちら>>

 

デメリット

屋根工事

 

軽量屋根材と比べると重たい

 

軽量瓦は、従来の瓦と比べると確かに軽くはなりました。

ですが、洋風の軽量屋根材(金属系、スレート系、シングル系)などと比較してしまうと、まだまだ重たい屋根材の部類に属してしまいます。

軽量化だけを目的とするのであれば、防災瓦の選択はデメリットとなり得ます。

 

導入費が高い

 

軽量瓦の最大のデメリットは、商品の価格や施工費が割高になってしまうことです。

ほかの化粧スレートやガルバリウム鋼板材と比較すると、平米単価は「約1.3~1.5倍」とそれなりにかかります。

 

工期がかかる

 

軽量瓦は、施工に手間がかかるため、通常の屋根リフォーム工事と比べると工期が長くなります。

雨天等の影響も大きいため、工期は長めに考えておく必要があります。

 

軽量瓦への屋根リフォーム価格

 

ケイミューのROOGA(ルーガ)を使用した場合

葺き替え工事:建坪30坪屋根面積80㎡

工事項目 単価 ㎡数 費用相場
仮設足場 650円 160㎡ 104,000円
既存瓦解体処分 2,500円 80㎡ 200,000円
ベニヤ張り 2,300円 80㎡ 184,000円
防水シート 650円 80㎡ 52,000円
瓦桟木 1,300円 80㎡ 104,000円
軽量瓦(材工共) 6,000円 80㎡ 480,000円
各種役物 1式 300,000円
管理・経費 1式 35,000円
合計 1,459,000円(税別)

 

これらを合計すると、税込み価格で約160万円となります。

※ルーガの場合は、屋根の形状によって費用が大きく変わりますので、あくまで目安としてください。

 

ルーガの特徴

ルーガは、粘り気のある合成樹脂をセメントと混ぜて発泡処理して軽量化させた瓦で、「樹脂混入繊維補強セメント瓦」が正式名です。

デザインが「和瓦」なので「軽量瓦」と呼ばれていますが、、樹脂製のセメント瓦なので「軽量屋根材」ともどちらとも言われています。

 

軽量瓦を扱っているメーカー(商品)

ケイミュー「ルーガ雅」

軽量瓦

 

軽量瓦でよく知られているのは、上記で紹介したケイミュー株式会社の「ROOGA(ルーガ)」です。

非常に軽く、従来の瓦に比べて約半分の重さで、軽量なので建物全体にかかる荷重が少なく地震時の揺れ幅を小さくする効果があります。

また、雨や風に強い形をしており、釘でしっかりと固定するので強風ではがれ落ちにくくないのも特徴です。

ROOGAには「」と「鉄平」の2つの種類があり、「」が和風住宅向けの軽量瓦となっています。

 

鶴弥「エース」

鶴弥エース

出典:https://www.try110.com/case/case-3121.html

 

鶴弥は瓦業界最大手の老舗メーカーで、代表的な軽量瓦が、「エースシリーズ」や「スーパートライ110シリーズ」です。

この瓦は「防災瓦」と言われ、軽量化はもちろん、世界初のスーパーロック工法により、耐風、耐震、耐久、防水、施工の5大性能を充実させた安心の瓦材です。

防災瓦についてはこちら>>

 

最後に

 

地震大国ともいわれる我が国では、安心して暮らすためには、地震に強い住宅が求められています。

ですが、粘土が原料の従来の瓦では、その重みで地震時の倒壊などの危険があります。

その点、軽量瓦なら重量も軽く、地震時の安全性が高くなるので安心です。

見た目に美しく、安心して暮らせる住宅を維持するためにも、軽量瓦はおすすめの屋根材といえます。

デメリットとしては、費用がかかることです。

リフォーム費用は「約15000~20000円/㎡」がざっくりとした㎡単価となります。

正確な費用を出すには、現地調査を行って見積もりを取るしかありません。

このように割高とはなりますが、瓦屋根のデザインに思入れがある方は、この「軽量瓦」をご検討してみてください。