折板屋根は工場や倉庫などでよく使用されている屋根のタイプです。
車庫やガレージなどでも使用されていますが、錆による劣化が発生するので気になる方も多いと思います。
折板屋根の塗装を行った場合の塗装単価はどれくらいなのでしょうか?
屋根材の特徴をふまえて、費用相場について解説していきます。
折板屋根の特徴について
折板屋根は、金属の板を波上に加工したうえで建物の上から「かぶせる形の屋根」です。
大型家屋に使いやすく防水性、耐火性に優れており、しかも単価も安く工期も短いといったコストパフォーマンスの面で非常に優れています。
メリット
金属の板を基材としているため耐久性に非常に優れており、瓦やスレート板に比べて「非常に優れた強度」を備えています。
また、瓦のように強風で外れて落ちてしまうといったリスクもなく相当の「風にも耐える」ことができます。
そのほか板を傾斜をつける形で設置するため「水はけが非常によく」、雨が降ってもすぐに雨樋に水が流れるので屋根に水がたまってしまう問題もありません。
そのため「カビやコケの繁茂による劣化」の心配も少ないメリットを持ち合わせています。
デメリット
もっとも大きなデメリットになりそうですが「見栄えがあまりよくない」ことです。
実際に倉庫や工場で折板屋根を見てオシャレだと感じる人は少ないでしょう。
あくまで車庫やガレージなど実用性を重視した建物に限定される屋根のタイプと言えます。
さらに金属に雨が当たる音が響きやすく、雨の日に折板屋根の建物の中にいると音が気になります。
そしてもうひとつ忘れてはならないのが夏場の高温です。
金属でかぶせる形になるため通風性などに難があり、夏場の暑い時期にはかなりの高温になってしまいます。
折板屋根の劣化症状と塗装時期は?
主な劣化症状
このタイプでもっとも初期に見られる劣化症状は屋根を固定している「ボルトの錆」です。
金属の宿命で風雨に晒されているうちにどうしても錆が進行し、赤錆が見られるようになります。
これを防ぐためにボルトの部分に樹脂製のキャップを取り付けるケースも見られますが、このキャップも紫外線の影響で割れてしまったり、風に飛ばされていつのまにかなくなってしまったりといった劣化症状が見られます。
これが進行すると屋根全体に錆が広がっていきます。とくに古い工場の屋根によく見られます。
また錆以外でも塗装の「変色・褪色」もよく見られる劣化症状です。
塗装の時期はどれくらい?
錆が大きな劣化の原因となるだけに日当たりや湿気など環境によって違いが出てきますが「15年程度」で赤錆が出てくると言われています。
これが「20年を超える」と強度の低下や穴あきの問題が出てくるのが一般的です。
また、ボルトが緩んだことで屋根の強度が低下してぐらつきやすくなったり、雨漏りが見られたりするようになります。
ここまで劣化が進むと塗装だけではカバーしきれなくなり屋根全体を葺き替えなければならなくなるので要注意です。
コストを安く済ませるためにも屋根塗装で済む段階の劣化症状でメンテナンスを行うことが大事です。
「15年」をひとつの目安にしておけば大丈夫でしょう。
折板屋根の塗装単価について
屋根面積:50㎡~70㎡(25坪~30坪)
費用相場は、「32.5万円~39.5万円」です。(ウレタン塗料使用)
【内訳】
施工内容 | 費用相場 |
仮設足場(メッシュシート含む) | ¥120,000円 |
高圧洗浄(水洗い) | ¥ 25,000円 |
下地調整費 | ¥ 10,000円~¥ 25,000円 |
下塗り | ¥ 42,000円~¥ 56,000円 |
中塗り | ¥ 49,000円~¥ 59,500円 |
上塗り | ¥ 49,000円~¥ 59,500円 |
各種諸経費 | ¥ 30,000円~¥ 50,000円 |
小計 | ¥325,000円~¥395,000円(税抜き) |
塗装がしやすいのも折板屋根の特徴で他の屋根のタイプに比べて比較的安く済みます。
塗料の種類によっても異なりますが、もっとも安いアクリル系では1平方メートルにつき「1500円」程度、高額なフッ素や遮熱塗料では「2500円」以上が相場です。
ですが、波状の屋根のため、他の屋根材よりも㎡数が広くなりやすいので注意が必要です。
塗料別の平米単価
塗料のグレード | ㎡単価 |
アクリル塗料 | ¥1,500円~¥1,800円 |
ウレタン塗料 | ¥2,000円~¥2,500円 |
シリコン塗料 | ¥2,200円~¥2,800円 |
遮熱塗料 | ¥2,400円~¥3,000円 |
フッ素塗料 | ¥3,500円~¥4,500円 |
折板屋根の塗装方法と最適塗料は?
塗装方法について
折板屋根の塗装の際には単に塗料を塗りなおすだけでなく、丁寧な下地調整と「錆止めの塗装」が必ず必要です。
そのうえで中塗りを行い、最終的に上塗りをして仕上げる形です。
他の屋根に比べて塗装がしやすいため、工期は比較的短期間で仕上がってきます。
最適な塗料はどれか?
折板屋根の弱点となる高温を防ぐ効果が期待できる「遮熱塗料」を使用していくことがおすすめです。
費用が少し高くなってしまうのが難点ですが、得られるメリットはそれを十分にカバーできるほど魅力的です。
遮熱塗料の中でも、グレードが「ウレタン」、「シリコン」、「ラジカル」、「フッソ」とそれぞれあります。
この点は予算や建物の環境も踏まえたうえで検討していきましょう。
まとめ
折板屋根は、耐久性に優れており、工場や倉庫の建物の屋根として、とくに優れた特徴を備えています。
また早め早めのメンテナンス・塗装を心がけることで劣化を防ぎ、低コストで長持ちさせることができます。
塗装単価については「建物の大きさ」や「塗料のグレード」以外にも、施工する業者によってじつは大きく異なってきます。
施工レベルはもちろん、塗装単価を少しでも抑えるためには、相見積もりを行い比較していくことが必要不可欠です。
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