業者の選び方

外壁塗装の訪問販売は悪質?よくあるトラブルについて

2017年8月2日

 

戸建てのお家を所有している方は、外壁塗装の訪問販売を一度は経験したことがあると思います。

築6年頃から外壁の経年劣化が目立つようになり、その状況をみて営業マンが声を掛けてくるのです。

営業マンのトークは上手く、ついつい契約してしまった・・という方も多いと思います。

外壁塗装の訪問販売では、「ぼったくり工事」「手抜き工事」など、トラブルがとても多いです。

訪問販売で契約するのが不安な方や既に契約してしまった方に対して、わかりやすく「外壁塗装の訪問販売の特徴」について解説していきます。

 

こんな外壁塗装の訪問販売がきたら要注意!

 

お得感(安さ)で契約を迫ってくるケース

 

  • 現場が近いから今ならお安くできますよ
  • 足場の費用が今なら無料ですよ
  • 今日、お返事いただければ、〇万円お値引きしますよ
  • キャンペーン中で今なら〇万円お値引きしますよ

 

訪問販売では、お得感を武器に「即日・即契約」を迫る手法が一般的です。

また、飛び込みで訪問するわけですから、興味を持ってもらうために「安さ」を売りにしています。

今、近くで現場作業を行っていまして、足場をそのままこちらで使用させてもらえれば、足場代無料でできますよ

など、現場が近くにあることで、「手間や人件費を減らせるため安く工事が行える」という理由でお得感を伝えてきます。

お見積り提出後では、「今日お返事いただければ、OO万円お値引きします」と、今日限定という理由で即日契約を迫ってくるのです。

このような場合、もともとの金額が高く、値引きしても結果「高い」というケースがほとんどなので注意が必要です。

 

モニターになっていただければお安くできますよ

 

そのほか訪問販売の営業トークで多いのが、この「モニター商法」です。

「この地区でモニターになっていただけるお宅を探してまして、モデル(施工事例)になっていただければ、O万円お安く工事ができますよ」

というお得感ある話を持ち掛けてきます。

これは同じ地域の、どのお宅でも言っており、契約してもらうための営業トークです。

 

即日契約を迫る理由は?

 

即日契約を迫る理由としては、「時間が空くと気持ちが覚める」、「相見積もりを防ぐ」ために行っています。

訪問販売では、冷静に考える時間を減らして最短距離で契約まで迫ります

訪問したその日にお見積りを作成して、契約を行うという流れを目的としているのです。

その日に契約してしまえば、費用の比較を行えず、高額な価格で契約できるからです。

 

自社オリジナル塗料を勧めてくる業者

 

訪問業者の中では、自社のオリジナル塗料を勧めてくる業者がいます。

しかし塗料には、期待耐用年数というものがあります。(ウレタン10年)、(シリコン12年)その耐用年数を調査をするのに「長い年月と費用」がかかります。

そう簡単にオリジナル塗料を作るのは難しく、大手塗料専門メーカーと比べると品質にも疑問が残ります。

ほとんどの場合、一般的に販売されている塗料と同じ品質のものを使っており、付加価値をつけて高値で契約を迫っています。

 

このままでは雨漏りしますと危機感を煽ってくる

 

外壁や屋根から雨漏りしてしまうと、危機感を煽って契約を迫る訪問業者も数多くいます。

このケースは、「点検商法」というやり方で、主に屋根点検で劣化した箇所を見つけて大袈裟に劣化状況を伝えてきます。

ほとんどの場合、劣化はしていても緊急性のある状況は少なく、契約を迫るための営業トークなので注意が必要です。

 

御見積書の内訳が「一式」のみ

 

訪問販売でお見積もりを依頼すると、工事の項目が曖昧で、「OO工事 (一式) ¥100,000円」など「一式」のみでまとめられているケースは注意が必要です。

具体的な「塗装面積」「施工箇所」が曖昧なので、工事後にトラブルや追加料金などが発生する可能性が高いです。

 

会社の所在地が不明

 

訪問販売の場合は、とくに会社の所在地は確認したほうが良いでしょう。会社の所在地が不明であったり、遠方からの訪問販売には注意が必要です。会社の所在地を分からなければ塗装後のアフターフォローにも期待できません。

 

外壁塗装の訪問販売はトラブルが多い?

訪問販売のトラブル件数

 

独立行政法人国民生活センターでは、毎年「6,000件以上」の訪問販売によるトラブルの相談やお問い合わせがきています。

相談内容では、「不必要なリフォーム工事をしてしまった」、「不安を煽って契約迫られた」などの被害が多発しています。

 

年度 2015年 2016年 2017年 2018年
相談件数 6,768 6,595 6,384 6,686

 

上記は「訪問販売によるリフォーム工事」の相談件数です。この件数以外にも、相談をしていないお宅が数多くいます。

毎年これだけの人が、何かしらの訪問販売によるトラブルが生じている現状です。

訪問販売でのトラブルを防ぐためにも、即日契約はせずに、必ず相見積もりを行う事が重要となってきます。

また、訪問販売の費用は基本的に高額なケースがほとんどなので、飛び込みできても断っていくのが良いでしょう。

 

訪問販売でトラブルが多い理由

外壁の点検

 

訪問販売でトラブルが多い理由には、塗装業者で働く社員の質や実際に施工をする職人の質が影響していることがあります。

 

離職率が高く営業マンの質が低い

 

訪問販売を行っている外壁塗装業者では、営業マンへの報酬は契約数によって変動する歩合制が多く、報酬を多く得るには契約を増やす以外の方法がありません。また契約ができない営業マンはやめてしまうため、離職率が高く営業マン個人の質が低くなります。

外壁塗装の営業マンには見積もりの金額以外にも建築や塗料に関する知識、経験が必要ですが、離職率が高いために知識や経験の少ない営業マンによる訪問販売がトラブルの原因となることが多くなります。

 

手抜き工事されてもわからない

 

訪問販売に限らず外壁塗装では、手抜き工事なのかどうか判断が難しいのが現状です。

外壁塗装の工期は一般的に10日から2週間と長く、すべての作業や工程を欠かさず確認することはできません。そのため、最終的な仕上がりの良し悪しによって判断せざるを得ないことも多く、手抜きした部分に不具合が発生する場合でも、塗装工事から数年という時間がかかります。

数年後に塗膜の剥がれなどの不具合が発生したとしても責任を追及するのは難しく、そこでトラブルの原因となることが多いです。

 

仕上がりの確認が自社のみ

 

訪問販売で外壁塗装を行った場合には、最終的な仕上がりの確認を自社のみで完結してしまうことがあります。

自社での確認だけでは検査も緩くなってしまうため、塗装後のトラブルへと発展する可能性が高くなります。最終的な仕上がりの確認は、依頼主であるお施主が同席して行うことが大事です。

足場の設置された状態で塗装の仕上がりを確認することで気になる部分の手直しや補修を行ってもらうことができます。業者と一緒に確認をすることで塗装後のトラブルを減らすことができます。

また建築や外壁塗装に関する知識が少ない状態では外壁塗装業者の説明が難しいと感じることもあります。第三者の建築士やホームインスペクションなどの調査会社に同席してもらうことを検討しても良いでしょう。

 

下請けなどの技術やマナーが低い

 

訪問販売を行う塗装業者の場合、実際に施工を行うのは下請けなどの職人です。塗装作業しかしないことが多く、近隣の方への配慮に欠けるケースも少なくありません。

また最終的な仕上がりに関する責任も少ないため、技術やマナーが低くなります。さらに下請けの職人の場合には、元請け業者から予算を安く叩かれてしまうことが多く作業レベルが低くなることにも注意が必要です。

 

外壁塗装の訪問販売は悪質な業者がほとんど?

 

数十年前に悪質なリフォーム詐欺が流行って、世間一般では「訪問販売」へのイメージは良くないと思います。

とくに、昔(10年以上前)では、悪質業者の「手抜き工事」「ぼったくり工事」が高齢者を中心に被害が多く起きて問題になりました。

現在でも訪問販売を行っている業者はたくさんいますが、悪質と言える業者は減ってきている傾向にあります。

理由として、インターネットが普及した影響で、悪質な訪問業者は仕事がしずらい世の中になってきていますので、どんどん業界から消えているためです。

外壁塗装の「相場価格」、「施工方法」、「塗料に種類」、「会社の所在・実績」など、ネットで検索すればすぐにわかってしまうからです。

そのため、すべての外壁塗装の訪問販売が悪質というわけではなく、現在も訪問販売を行って活動している業者では、まっとうに活動しているところも数多くあるでしょう。

ですが、悪質な訪問業者はまだまだ存在するのも事実です。悪質業者に引っかからない為にも判別の仕方をご説明します。

 

外壁塗装の悪質業者の手口とは?

 

悪質な訪問販売は、とくに高齢者の方を狙って営業活動を行っている傾向にあります。

高齢者は冷静に判断することが難しいため、「手抜き工事」や「ぼったくり工事」の被害に合いやすいのです。

 

【主な悪質業者の手口】

  1. 工事前に工事代金をもらってそのまま逃げてしまう
  2. 工事内容に見合わない高額な費用(相場価格の2~3倍)
  3. ずさんな手抜き工事
  4. リフォームの必要がないのに、不安をあおって工事を強要する

 

工事着工前に前払い金を受け取ってそのまま音信不通

 

工事の契約をして「前払い金」を受け取り、そのまま工事をしないで音信不通になってしまう業者もいるようです。

会社の所在を転々として、「移転しやすいビル」「そもそも会社が無い業者」もいます。

このような被害を防ぐために、工事代金は、着工後や、工事が完工してからまとめて支払うのが良いでしょう。

 

工事内容に見合わない高額な費用

 

現在では、外壁塗装工事の相場費用も認知されつつあり、昔のような高額な金額(相場の2~3倍)で見積もりを出す業者はほとんどいません。

ですが、訪問販売での工事は相場よりも「費用が高い」のは変わりません。

基本的に、訪問販売できた施工会社は、下請けに仕事を流すことが多く、工事を受注した営業マンに対して、「高率歩合」が発生するので、その費用分高くなります。

また、営業マンも訪問販売する人と、家の寸法を計って商談にくる営業マンは別のため、2人の営業マンに対して歩合をつけているので、さらに高くなっているのです。

外壁塗装の相場価格(30坪編)

 

ずさんな手抜き工事

 

訪問販売で依頼して、手抜き工事や雑な工事をされる場合もあります。

「塗料を薄めたり、そもそも使用塗料が違う」など、お見積もり内容と違う施工を行うケースもあります。

手抜き工事を行い、人件費や材料費を安く済ませて、利益を多く出すことを目的としています。

外壁塗装で気を付けたい手抜き工事の内容

 

追加料金を請求してくる

 

お見積り費用が比較的安く工事を契約したにもかかわらず、後から高額な費用を請求してくる訪問業者もいます。

工事が着工してから、「OOに不具合があったので張り替えましょう!」「OOも一緒に施工した方がお得ですよ!」と追加工事を迫ってきます。

一度、契約してしまったので相見積もりを行えず、言い値で契約してしまう方も多いです。

追加料金も強気な高額費用で見積もりを出してきます。

外壁塗装で追加料金が発生する3つの状況

 

外壁塗装の悪質な訪問販売の見分け方

 

地元の業者なのか??

【悪質業者の場合】

悪質な訪問販売の大半は、会社近くではあまり営業せずに、遠方地域を転々とまわり営業しています。

会社が近くにあると、悪い評判がたって地元で営業できなくなっているからです。

また、事務所の拠点を転々と移動して消息をたち悪質な工事を行い、逃げられるようにするためでもあります。

 

【優良業者の場合】

地域密着で地元で活動している業者で、所在が明確にわかりやすい場合には優良業者の可能性は高いと思います

地元で下手な工事が出来ませんので、丁寧な施工を行う場合が多いです。

 

自社の職人が施工するか?

【悪質業者の場合】

下請けの職人が施工することが多くなります。

この下請けの職人が施工する場合は、工期が伸びてしまうと職人への日当や支払いに影響するため、決められた予算の中で塗装工事を終えることが重要となります。

そのため、仕上がりや耐久性よりも工期を重視していることがあります。

 

【優良業者の場合】

自社の職人が施工することが多く、各工程における作業ルールや仕上がりのチェック方法なども確立しています。

繁忙期には下請けの職人に依頼するケースもありますが、作業ルールやチェック方法などが統一されています。ゆとりのある工期を設定することで自社の職人と同等の外壁塗装の品質を確保することができます。
 

親身に相談に乗ってくれるか?

【悪質業者の場合】

一方的に「これがこういった状況なので、絶対こうしなければだめです!!」と工事内容が多額な施工のみ進めてきます。

また、とにかく即日契約を狙ってきます。

理由としては、大きい工事内容を契約すれば利益額も大きいからです。

即日契約を迫るのは、他で相見積もりをされた場合に相場よりも費用が高いため断られるリスクが大きいためです。

 

【優良業者の場合】

良い業者の場合は親身に何通りかのプランを提案してくれて小さい工事でも請け負ってくれることが多いです。

また、即日契約を迫ったりはしません。

 

費用が相場よりも高くないか?

【悪質業者の場合】

悪質な業者の場合は、工事内容に見合わない価格の見積もりを提示してきます。

およそ、相場費用の「1.5~2倍」の価格です。

他の業者と工事内容・使用材料が変わらずに、相場よりも「1.5~2倍」以上高いのは悪質な費用といっても良いと思います。

 

【優良業者の場合】

費用面し関しては様々ですが、相場金額の前後でお見積もりを提出すると思います。

ですが、基本的に訪問販売の費用は営業マージンが発生するため費用は割高になっています。

費用面をとくに重視する方は、訪問販売での契約はおすすめできません。

 

悪質な訪問販売で契約してしま田場合の対処方法

工事の契約後に「費用が高すぎる」や「工事内容に不安」を感じた場合に、「契約日から8日以内」であれば無条件で契約を解除できるクーリングオフ制度があります。

クーリングオフ制度は、訪問販売トラブルが多いため、契約した後でも「冷静に考え直す時間」を与えるために設けられています。

仮に工事が着工してしまっても、「8日以内」であれば、工事を中止できます。

ですが、8日を過ぎてしまうと契約は解約できませんので注意が必要です。

クーリングオフ制度について詳しくはこちら>>

 

 悪質な訪問販売への対策は?

点検チェック

 

悪質な訪問販売への対策には、はっきりとした対応と外壁塗装に関する知識が欠かせません。ここでは悪質な訪問販売への対策を紹介していきます。

 

訪問販売には対応しない

 

悪質な訪問販売に対しては一切対応しないことが大事です。訪問販売が来てもドアを開けない、家に入れない、屋根や外壁の点検をさせないようにしましょう。

ドアを開けたり家に入れてしまうことで、断りにくくなる可能性があります。また屋根や外壁の点検をさせることで、劣化や腐食などを理由に不安を煽られてしまうこともあります。屋根や外壁の点検は無料であっても断りましょう。

 

即決しない

 

悪質な訪問販売業者から見積もりを提示されても即決してはいけません。当日に契約することで割引などが受けられることがありますが、即決しないことが大事です。

外壁塗装には費用相場があるので、見積もりの金額と費用相場を比べることが大事です。また複数の塗装業者から相見積もりを取って、工事内容や金額の検討をしましょう。

 

はっきりと断る

 

悪質な訪問販売にははっきりと断ることが大事です。断るつもりの言葉であっても訪悪質な訪問販売の受け取り方によって、意味合いが代わってしまう文言もあります。

 

・結構です。

 

結構ですは断る場合によく使われる言葉ですが、了承の意味で使われることもあるので注意が必要です。

 

・お金がない。

 

お金がないと断る場合もありますが、お金がない人向けの営業トークが確立されているためすぐに帰ってはくれません。

 

・今は考えてない。

 

今は考えていないは時期的な問題を解消されると断りづらくなります。外壁塗装の必要性を強調されることになるので断るための文言として向いていません。

 

外壁塗装の知識を付ける

 

悪質な訪問販売の営業マンのトークに騙されない知識をつけることが大事です。営業マンのトークの中には、金額的なお得さや不安を煽る要素など過剰な表現が含まれています。

営業マンのトークに騙されずに冷静な判断をするには、外壁塗装や建物に関する知識を付けることが重要です。

 

外壁塗装の契約をする前に必ず確認を

 

一般の方には外壁塗装の知識がないと、訪問業者の良い悪いの判断は正直難しいと思います。

しっかりした会社なのか、妥当な金額なのか判断つきません。

その場合には、その業者の情報をしっかりと調べてから契約していきましょう。

 

  • 地域密着の地元の会社
  • 会社の所在が明確
  • HPもしっかりしている
  • 保証年数・アフターメンテナンスの内容が明確
  • 施工現場を見せてくれる
  • 外壁塗装に関係する資格を所有している
  • 相見積もりを行い費用が適正であった
  • 見積もりの内容が「1式」ではなく、明確
  • 親身になって話を聞いてくれる

 

もし、訪問販売できた営業マンの人柄がよく気に入って依頼しようと思った場合にも、しっかりと上記の内容を確認して相見積もりを行い、工事内容に納得してから依頼しましょう。

比較することによって、金額の正当性や工事内容に関しては判断でき、少しでもトラブルを避けることが出来ると思います。

 

最後に

 

外壁塗装の訪問販売では、上手な営業トークで「お得感」「危機感」を煽って契約を迫ってきます。

仮にお見積りを依頼してしまっても即決するのは避けましょう。

すべての訪問販売が悪質とは言えませんが、現在でも悪質な業者によるトラブルは数多く発生しているためです。

悪質な業者では、「ぼったくり工事」「手抜き工事」を行っています。

もし、契約してしまった場合は、一度クーリングオフを申請して「冷静になって考える時間」をしっかりともうけていきましょう。

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